保険証券は、各種手続きの時に手元に用意しておきたい。いざ手続きをする時に保険証券がないと、余計な手間が発生することもある。保険証券を失くした場合はすみやかに再発行するとともに、災害による紛失の場合はどこに問い合わせたらいいのかも確認しておこう。

保険証券がなくても手続きはできるが再発行はしておきたい

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(画像=保険,証,再,発行)

保険証券とは、保険契約の成立後に保険会社から発行される証書のことだ。保険証券には、証券番号や被保険者名、保険期間、保険料など具体的な契約内容が記載されており、大切な書類である。

契約から時間が経過すると、保障(補償)内容を忘れてしまうこともあるだろう。そんな時は保険証券を確認すれば、契約内容を再確認できる。さらに詳細な内容を知りたい時は、保険証券に記載されている証券番号を保険会社に伝えて問い合わせれば、対応してもらえるはずだ。

もし保険証券を紛失しても、契約の効力自体に影響はない。手続きの時には手元に用意しているほうがスムーズだが、必ずしも保険証券が必要なわけではない。とはいうものの、別の書類を準備しなければいけないなど面倒な作業が増えてしまうため、紛失に気づいたらすみやかに再発行手続きをしておきたい。

保険証券の再発行手続きの流れ

保険証券の再発行手続きの手順は、どこの保険会社でもおおむね以下の通りである。

ステップ1……保険会社に再発行手続きを申し出る
ステップ2……必要書類を提出する
ステップ3……1~2週間で保険証券が届く

手続きの申し出は担当者に連絡してもいいし、コールセンターに電話してもいい。インターネットで申請できるところであれば、原則24時間利用できる。

証券番号は保険証券以外でも確認できる

保険証券の再発行手続きの時に、証券番号を伝えることができるとよりスムーズにやり取りできる。証券番号を保険証券以外で確認する方法は、年に1回送られてくる「ご契約内容のお知らせ」や「インターネットサービス」がある。

「ご契約内容のお知らせ」には保険証券と同様に具体的な契約内容が記載されているので、届いたら必ず見ておこう。あらためて契約内容を確認するいい機会になるはずだ。「インターネットサービス」はパソコンやスマホからいつでも確認できて便利だが、事前に利用登録が必要だ。もしもの時にすぐ利用できるように登録は済ませておいたほうがいいだろう。

災害で保険証券を紛失したら照会制度を利用できる

地震や津波などの災害で保険証券を紛失することも考えられる。どこの保険会社で契約していたかわからなくなってしまった時には、生命保険協会や日本損害保険協会が各保険会社に契約の有無を照会してくれる制度がある。

生命保険協会では「災害地域生保契約照会制度」、日本損害保険協会では「自然災害等損保契約照会制度」という名称でサービスを提供している。

照会制度を利用できるのは被災した本人と親族

この制度は、あくまでも災害によるイレギュラーな対応であり、誰でも利用できるわけではない。

照会できるのは、被災した本人とその親族(配偶者、親、子、兄弟姉妹)だ。ただし、災害救助法が適用された地域または金融庁国民保護計画に基づく対応要請があった地域の人に限られる。

保険契約が確認されたら保険会社から直接連絡がある

照会した結果がわかるまでには、ある程度時間がかかる。受付から結果連絡までは2週間程度みておこう。保険契約があると確認できれば保険会社から直接連絡がある。

災害時は緊急でお金を要することもあるため、保険会社に直接連絡できると素早く手続きに進める。契約内容を詳細まで覚える必要はないが、どこの保険会社と契約中かはメモしておくべきだろう。

保険証券はまとめて保管しておく

保険証券は普段見るものではないため、保管が雑だといざ探す時に苦労することもある。バラバラに保管してあればなおさらだ。1つのファイルにまとめて入れておくとわかりやすい。できれば他の貴重品と同じ場所にしまっておき、災害時はそれらを持ってすぐに家を出られるようにしておくのがいいだろう。

文・國村功志(資産形成専門ファイナンシャルプランナー)/MONEY TIMES

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