2019年4月10日13時過ぎに井口喜雄さんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

昨日9日(火)はIMFが世界経済成長見通しを引き下げたほか、トランプ米大統領がEU製品に対して110億ドルの関税導入を表明した事でマーケットはリスクオフ。米ドル/円は世界的なリスクオフの地合いから下値を狙っていきたいところだが、本日10日(水)夜は20時45分にECB政策金利、21時30分にドラギECB総裁記者会見、米消費者物価指数、27時00分に米FOMC議事録と重要イベントが多く控えているため、トレードはこれらの内容を確認してからでも遅くはないだろう。FOMC議事録では「年内の利上げ見送り」の再確認や「年内利下げの可能性」があるのかなどを確認することになる。米消費者物価指数も先週5日(金)の米雇用統計で平均時給が低下していたことからインフレ率が鈍化していないか注目しておきたい。また、ブレグジットは離脱期限が明後日12日(金)に迫るなか、本日10日(水)のEU臨時首脳会談にて離脱期限延期の正式な発表待ちとなっている。

現在の為替相場の戦略やスタンス

トランプ米大統領がEUに対して関税導入を表明した事で、来週から予定される日米通商協議への警戒感が高まっている。米ドル/円はFOMCなどで上下に振らされる展開もありそうだが、基本的には日米通商協議がネックで上値は重くなりそうだ。111.50円で推移している200日移動平均線をレジスタンスに戻り売りを考えている。ただ、このままダウントレンドを形成して下値を深く掘っていくイメージはなく、あまり突っ込まないようにはしたい。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。月刊 FX攻略.comで「現役為替ディーラーが本音で語る”Dealer’s EYE”」を連載中。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。