昨年末以来の株式市場の回復により、リスクオンの流れになってきている。上昇相場の中で楽観的な見方が広がり、トレーダーは要因を考えずにこの地合いに便乗しがちになりそうだ。
リスク選好度の改善によって、 金価格は売り圧力を受けている。しかし、特筆すべきなのは、通常は反対の動きをする金と米ドルが共に値下がりしている点だ。
ドルは4月2日の高値以来続落しているが、金も2日以来下降している。すなわちドル安傾向であっても金価格を押し上げることはなく、むしろ間接的に金を押し下げているといえる。
この珍しい相関関係は、金価格がまだ下がること可能性を示唆している。以下のチャートのテクニカルもこの結論を支持している。
金のチャートはネックラインを下抜けし、三尊天井が完成している。ネックラインは年初来でサポートラインとして機能していた。
1月から2月にかけて上昇する金価格に対し、RSIとMACDはネガティブダイバージェンスであり、下落の予兆となっていた。
また、50日移動平均線と100日移動平均線で支えられず下抜けし、今後下落が続く可能性を示唆している。
トレード戦略 ショートポジション準備
慎重なトレーダーは金価格が200日足移動平均線の1250ドル水準を下抜けするのを確認しよう。その後、あや戻しで50日移動平均線や100日移動平均線が抵抗線になることを確認し、大陰線が来るまで待とう。
一般トレーダーは、価格が200日足移動平均線に跳ね返り、良いエントリーのためにネックラインに戻るのを待とう。
積極的なトレーダーは今すぐショートエントリーするか、さらなる調整上げを待つのが良いだろう。
トレード例
- エントリー: $1,280
- 損切り: $1,285, ネックラインより上
- 損切り幅: $5
- 目標価格: $1,260
- 利確幅: $20
- リスクリワードレシオ: 1:4(提供:Investing.comより)
著者:ピンカス コーエン