2019年4月23日11時すぎに小林芳彦さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)
現在の為替相場の傾向や相場観
今週、海外でのイースター休暇は終わったが日本がGW前ということでなかなかポジションを傾けづらい地合いではあるだろう。本日23日(火)に発表があったが日本生命がオープン外債の外貨分を増やすことを明らかにした。これはやはり今年度、単純なドル買い・外貨買いで出てくるということで、おそらくほかの生保も連動すると思われる。そういった意味ではGW中に下値に買いオーダーが入る可能性が高い。しかし一方で、本邦輸出企業もGW中に売りオーダーを置いていくはず。つまり両サイドにオーダーが入るため、GWが明けてみたら結果あまり動かなかったという展開は十分に考えられる。
現在の為替相場の戦略やスタンス
米ドル/円のチャートを見ると、下値がだいぶ固まってきている印象だ。今週の米ドル/円の予想レンジは111.00~112.85円。戦略としては、111.50円が割れたら瞬間ストップが出るかもしれないが111円台前半にかけては押し目買いスタンスで臨みたい。
ゴールデンウイーク(GW)10連休での注意点
現在、個人投資家の間で話題になっているGW前のスワップ狙いに関してだが、個人的には正直あまり勧められない。たとえば明日24日(水)に米ドル/円を買うと11日分のスワップ金利分がつくということだが、NYでバリューデートが変わるため理論的にはスワップ分だけスポットレートがガクッと下がるはずなのでアービトラージできるとは思えない。同じスプレッドでバリューデートが変わってもスポットレートが変わらないという前提であれば儲かるが、そうなるとは限らないからリスクがある。またGW中は、日本だけが休みだが海外は開いているので、どちらかに仕掛けられて大きく傾く可能性がある。そのため、ポジションをキープする場合であれば、サイズは小さくするよう心掛けたほうがよく、指値を入れる場合も大きな値動きに備えて離れたところにおいたほうがいいだろう。
小林芳彦
1979年3月慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で当局を含め、数十社の法人顧客を担当。「ユーロマネー誌(日本語版)」顧客投票「日本のディーラー・ベストセールス部門」を6年連続第1位、過去7回受賞。「短期為替予測部門」を5年連続第1位受賞。
羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
「羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。