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(画像=PIXTA)

ここ最近、定額制サービス(=サブスクリプションモデル)を導入する飲食店が増えつつある。2019年4月1日には、愛知県名古屋市に全国で初めて、月額定額制モーニングを提供する『IZUMI-CAFE』がオープンした。

『IZUMI-CAFE』の月額定額制モーニングは、月額4,320円を支払うと、モーニングセット(※7~11時の間)と、1杯400円のドリップコーヒーを毎日無料で頼めるというもの。モーニングセットはパン(焼き立てクロワッサン、またはバタートースト)、サラダ、ゆで卵のセットが基本だが、追加料金を支払えば、小倉バタートーストなどにも変更可能だ。モーニング文化が根付く名古屋で、新しいサービスを導入する飲食店として注目されている。

さまざまな飲食店で見られるようになったサブスクリプションモデル。実際にどのような店舗が導入しているのか、その事例をいくつか紹介していきたい。

そもそもサブスクリプションモデルとは?

そもそもサブスクリプションモデルとは、モノではなく、利用期間に対して料金が設定されたサービスのこと。音楽業界などでよく聞かれるサービスだが、ここ数年、飲食業界にもその波が押し寄せてきている。

サブスクリプションモデルは、毎月一定の売上を確保できるのがメリットで、上手く利用すれば売上の変動をカバーするのにも役立つだろう。また、飲食業界ではまだ珍しいサービスということもあり、メディアなどで取り上げられる機会も多い。そのため、宣伝効果が狙え、新規顧客やリピーター獲得にも有益だとされている。

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(画像=PIXTA)

サブスクリプションモデルの事例

では、現在サブスクリプションモデルを導入している飲食店は、どのようなサービスを提供しているのだろうか。定額制のコーヒー店などが話題になったが、最近ではラーメン店や、居酒屋、ワインバーと幅広い業態が取り入れている。さっそく、どんなサービスを提供しているのか見ていこう。

●coffee mafia(コーヒー マフィア)

東京・新宿に店を構える、月額定額制コーヒースタンド。月額定額制のコースは、クイックカップが無料になる「3,000円」コースと、全てのドリンクが無料の「6,500円」コースの2種類。クイックコーヒーのLサイズは、通常1杯300円で提供されているため、「3,000円」のコースでは、10回訪れれば元が取れる計算だ。

・料金……月額3,000円または、6,500円

●ラーメン凪 田町店

都内を中心にラーメン店を展開する、株式会社凪スピリッツの店舗。定額制サービスに加え、人工知能を用いた「顔パスシステム」を導入したことで話題となっている。客は顔写真や連絡先などの会員情報を登録。来店時にiPadによる顔認証を行うことで、顔パスで食事ができる。

・料金……ライトパス(1か月)8,000円、プレミアムパス(3か月)22,000円、タイムパス(3か月、14時~22時限定)15,000円

写真はイメージ。画像素材:PIXTA

●アンドモワ株式会社

全国に居酒屋を展開するアンドモワ株式会社の店舗でも、サブスクリプションモデルが導入されている。2018年2月5日より、『北の華 茶屋町店』をはじめとした一部店舗で始まったサービスで、生ビールを含む全250種類のドリンクが飲み放題となる。サービス利用には、食事を2品以上注文する必要あり。

・料金……1か月 3,000円、2か月 5,000円、3か月 7,000円、6か月 13,000円

●Provision(プロヴィジョン)

六本木にある会員制のフレンチワインバー。1か月の間に何度来店しても、旬の食材を使ったフレンチやワインなどを月額料金で楽しめると話題。4名まで利用できるUnisonプランのほか、Solo会員用のプランもあるが、規定会員数に達したため現在は募集をしていないとのこと。

・料金……Unison(4名まで) 30,000円

一部の業態に限らず、様々な業態に広がりを見せている飲食店のサブスクリプションモデル。今回紹介したような飲食店が独自に行うサービスのほか、複数の店舗が加盟するサービスも登場し、導入の敷居は低くなってきていると言える。興味がある店舗は、注目度が高まっている今、導入を検討してみてはいかがだろうか。(提供:Foodist Media

執筆者:サトウカオル