2019年5月22日13時過ぎに井口喜雄さんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

米中貿易問題は引続き先が見えないものの、参加者はこの材料にだいぶ慣れてきたようだ。過度な警戒は解消され、リスクオフとリスクオンが入り混じる展開となっている。昨日21日(火)も中国の通信機器大手ファーウェイに対する規制について、トランプ政権が一時緩和したことを受けて米ドル/円は110円ミドルまで回復している。本日22日(水)のイベントとしては日付が23日(木)に変わった午前3時00分にFOMC議事録の公開が控える。前回のFOMCではパウエルFRB議長のタカ派発言から状況次第では年内利上げも否定できない。そのため、今回の議事録では年内の「利下げ」「据え置き」「利上げ」と可能性はすべて残されており、そのヒントを見つけ出したいところだ。

現在の為替相場の戦略やスタンス

米ドル/円の戦略としては戻りを狙っていきたい。米中の報道に上下振らされる日々だが、根本的な問題解決には向かっていないだけに、この上昇局面はリスクオフの巻き戻しと考えることができる。現在は「リスクオン」となっているが、これまでの状況を考えると次の相場は「リスクオフ」方向になる可能性が高い。勿論ショートが踏まれて上昇する展開も十分あるシナリオだが、このまま上がり続けることはないように思える。テクニカル面では下落トレンドが始まった4月24日高値112.40円から5月13日の安値109.02円の半値戻しとなる110.70円。また、昨日21日(火)きれいに上値を抑えた21日移動平均線の差し掛かる110.62円付近を頼りに110.60~110.70円辺りで戻りを狙っていきたい。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。月刊 FX攻略.comで「現役為替ディーラーが本音で語る”Dealer’s EYE”」を連載中。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。