2019年6月5日13時時点に井口喜雄さんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

マーケットはFRBが金融緩和に舵を取ったと判断したようだ。昨日4日(火)パウエルFRB議長は「貿易戦争が及ぼす影響を注視している」「景気拡大の維持のため適切に行動する」と発言した。明言こそしていないものの、年内の利下げ確率は約97%まで拡大しており、FRBがマーケットに利下げを織り込ませにきたのは間違いなさそうだ。また、米国を中心とした貿易問題も引き続き予断を許さない。本日5日(水)はメキシコのエブラルド外相とポンペオ米国務長官が協議する予定だが、来週10日(月)から予定されているメキシコへの関税を発動前に米国と合意解決できるかが焦点となる。その他のイベントも本日5日(水)は米ADP雇用統計や米ISM非製造業景況指数が控えるほか、明日6日(木)はECB政策金利発表、明後日7日(金)には米雇用統計とビックイベントも多く、週末にかけて神経質な展開が続きそうだ。

現在の為替相場の戦略やスタンス

米国を中心とした不透明な貿易問題や、FRBの米利下げスタンスを考えると米ドル/円は下値警戒姿勢を強めておくのが賢明だ。短期勢もネガティブな材料が増えていることでダウンサイドを荒らしにきそうな雰囲気もある。ただし、FRBの米利下げスタンスは株価にとっては好材料なのでマーケットはリスクオンとなり、円買いにはブレーキがかかるだろう。また、トランプ相場はツイート1つで大きく流れが変わるので低いレベルでのショートは少し考えなくてはならない。チャート的にも一時的な反発があってもおかしくないだろう。昨日4日(火)の安値107.84円をクラッシュして突っ込んでくれる展開があるならついていくが、それ以外は戻りを待ちたい。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。月刊 FX攻略.comで「現役為替ディーラーが本音で語る”Dealer’s EYE”」を連載中。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。