★半導体の相場牽引続く。 米国株市場は続伸でした。G20での首脳会談で、アメリカが対中貿易制裁を緩和したことがなんといっても大きいわけです(与野党内部から批判が高まっているようです)。 半導体が相変わらず牽引しましたが、製造装置大手アプライドマテリアルズ(AMAT)が、旧日立国際(現在KOKUSAI)を買収というニュースがきっかけ。アプライド自体は、一時大きく上げたのですが、最終的には1.7%ほどの上昇で終っています。一応年初来高値更新です。

★材料の有効期限は、5日。 だいたい、個々の材料というものは、その有効性は5日間です。 5日移動平均線というのは、このため材料線と呼ばれるわけですが、仮に週末に出たアメリカによる対中貿易制裁緩和の材料が効力を維持するとして、短期的には今週一杯ということになります。 また、当初の勢いというものは、3日目くらいからは漸減していくと思っていてもよいでしょう。すでに半導体は、21日から上げ始めていたことを考えますと、日米で7-8日の上昇期間を経過していることになるので、今週はその買い一巡となることを念頭に入れておく必要があるでしょう。

★ジャンクボンドが下げてきている。 要注意は、株高が続いている中で、最大のリスク指標であるジャンクボンドが下げてきているということです。昨晩は6月19日以降の高値圏でのもみ合いから、終値ベースで安値を切って来ており、株式とは反対にむしろ短期的な調整局面に入っているということになります。 ちなみに、マネー循環を示す、米10年国債利回りは、おおむね6月18-21日あたりからは、完全に底這い状態になっており、目だった動きはありません。昨日も上昇して(国債価格は売られて)利回りは2.034%ですが、しょせん2%をはさんだ小動きがずっと続いています。 さて、週末の雇用統計から、一番月間では下げやすいアノマリーの一週間が控えています。そこで、個別やポジション管理をどうするかが問題になってきます。

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著者:増田経済研究所 松川行雄