★米10年国債利回りが再び年初来最低水準更新。 独立記念日4日が近づいています。短期的なポジション調整があってもおかしくないところです。 昨晩現地2日の米国市場では、株高・債券高。 株式市場の物色はがらりと変わったものの(半導体・銀行株など下落)、それでも米10年国債は買われて、長期金利は1.9760%と再び2%割れ。どころか6月20日以降の底辺での底練りレンジから下放れ、年初来最低水準をマーク。ザラ場中は、長期金利もはっきりしない動きでしたが、終盤に入って、急速に切り下げたという恰好でした。 株高で、債券高という、またもや金融相場的な色彩に戻ってしまいました。
★OPECは減産合意でも、原油価格は大幅安。 OPECも減産合意をとりつけたものの、表面的には世界経済鈍化を背景に需要が抑制されるということから、下落。WTI先物は4.8%と大幅下落で56.25ドル。 しかし、需要低減が理由であれば、OPEC減産合意で下がることもなく、とっくに下がってていいはずですから、これが直接的な要因ではないでしょう。 基本的にはアメリカの思惑通りといったいいのでしょうが、サウジと原油価格を押し下げる裏取引による合意が最大の要因のはずです。 それでもドライブシーズンが始まるアメリカですから、自然体でもおのずと原油価格の上昇圧力はかかるはずで、原油価格がとめどもなく下落していくということはないはずです。
★米国株は当初軟調、引けでは高値更新モード。 米国株ですが、当初軟調な展開で前日比プラスマイナスを行ったり来たりしていたのですが、最終的には終盤にわかに買い気が戻り、高値更新する指数もでてきました。原油と長期金利が終始堅調だったのが、終盤値崩れを起こし、逆にそのタイミングで株が急速に切り返したということから、原油・長期金利と見事に逆相関で動いた株式という構図が、昨晩は鮮明に見られたと思います。 主要3指数はプラス。 ラッセル2000小型株指数、ダウ輸送株指数、半導体SOX指数は反落で終わりました。 一番上がらなければならないところが、またしても反落です。 一番気になっていた、前日大きく下げたジャンクボンドですが、この最大のリスク指標は昨晩は幸いにして反発。一応6月19日以降の高原レンジ内にぎりぎり復帰した感じです。ジャンクボンドの値崩れがここであると、かなり危険だと思われましたが、昨晩はなんとかこれは回避しています。
(中略)
★戦略方針: 日経CME円建ては21685円、日経平均先物夜間取引は21680円。昨日現物指数の終値は、21754円。小甘い程度でしょうか。 米国は今週4日の独立記念日で休場というイレギュラーカレンダーになりますが、日本は関係ありませんから、やや相場つきが不安定になるかもしれません。 このところ仮想運用モデルでは、アエリアやそーせいが大きく値を上げるなど新興銘柄が好調なのでパフォーマンスは逐次改善中。 大型株は上がりにくく、中小型株でまた一時しのぎをするというような展開になりそうです。
(以下割愛)
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著者:増田経済研究所 松川行雄