2019年7月3日13時過ぎに井口喜雄さんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

「緊急事態のため、ペンス米副大統領が予定をキャンセルして急遽ホワイトハウスに戻る」という報道から米国を狙ったテロの可能性が指摘され、マーケットはリスクオフの展開。さらには、トランプ米大統領がFRB理事にウォーラー氏とシェルトン氏を指名する意向を示しており、両名ともハト派で、そのニュースも重なり、米ドル/円は一時107.50円付近まで下落している。また、ECB総裁人事はドラギECB総裁の後任にIMFのラガルト専務理事が指名された。タカ派で知られていた最有力候補のバイトマン氏が選ばれなかったことでユーロにもダウンサイドへの圧力がかかっている。消去法的にも円が選好されやすい地合いか。

現在の為替相場の戦略やスタンス

トランプ相場の特徴としてリスクオンの後はリスクオフになるケースが多く、明日4日(木)の米独立記念日には再び保護主義的な発言(ツイート)をする可能性も否定できない。米ドル/円は短期的に少し売られすぎたかもしれないが、メインシナリオは下値を模索する展開だろう。108.00円をレジスタンスに戻りを狙っていきたい。ただし、今週末5日(金)に米雇用統計の発表を控えているため、突っ込みすぎは禁物だ。依然として7月末のFOMCで米利下げ期待を抱く参加者は多いが、実際に利下げするかどうかは今週末の米雇用統計次第。そう考えた場合、現状のマーケットは織り込みが行き過ぎているように感じる。いつも以上に重要度を増している米雇用統計に向けてしっかりと準備をしつつ、チャンスをうかがいたい。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。月刊 FX攻略.comで「現役為替ディーラーが本音で語る”Dealer’s EYE”」を連載中。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。