2019年7月23日11時すぎに小林芳彦さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

現在の米ドル/円は、名付けて「形状記憶相場」。形が変わっても、すぐに戻ってしまう。そのためしばらくレンジが続きそうだ。ただ今月末31日(水)のFOMCで一時的に50bp(0.50%)利下げを見込んで頑張って売ったが思惑が外れ、ショートを買い戻した結果がこうなっている。おそらく結果は25bp(0.25%)で落ち着くだろう。また25bpがかなり定着したので、実際そうなっても、サプライズという形にはならないだろう。50bpに入れ込み過ぎて実際25bpだと米株が崩れてリスクオフになるが、25bpでもマーケットは全然驚かないと思うので前月の予想通りの展開となるだろう。波乱要因としては本日23日(火)の次期英首相問題だ。ボリス・ジョンソンが最有力だが、結果を受けて英ポンド/円が急落した場合、引っ張られて米ドル/円も崩れるかもしれない。また、日米通商交渉も始まっているため、円高圧力がかかるだろう。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週の米ドル/円の予想レンジは106.80~109.00円。しばらく揉み合いを続けそう。ただ、108円ミドルから109円付近は売りが厚そうなため、簡単に109円を超えていくイメージはない。108円の後半で戻り売りから入って106.80~107.30円付近にかけて確実ショートを利食っておきたい。日足チャートをみるとヘッドアンドショルダーになっているが、これは先週106円台を攻めに行くつもりで107.21円まで行って失敗した動きだった。ただ、このままどんどん上に上がる感じではなく、108円ミドルを超せずにまた下がってくるという予想のため、108円ミドルで打診売りを、そして109円にかけても売り場探しをしていきたい。

小林芳彦
1979年3月慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で当局を含め、数十社の法人顧客を担当。「ユーロマネー誌(日本語版)」顧客投票「日本のディーラー・ベストセールス部門」を6年連続第1位、過去7回受賞。「短期為替予測部門」を5年連続第1位受賞。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。