★ダウ輸送株も続伸。 昨晩の米国株指数は、ダウ工業株がキャタピラーCAT、ボーイングBAの決算を受けて下げたほかは、主要指数が軒並み続伸。総合株価指数のS&P500、ナスダックは最高値更新でした。前日引け後発表の半導体テキサス・インストゥルメンツTXNの好決算を受けて、これが7.4%上昇となり、全体のセンチメントを押し上げたようです。 ラッセル2000小型株指数の切り返しはかなり勢いがついてきたようで、昨晩は戻り高値更新。 先行指標のダウ輸送株指数だけが、まだ6-7月の戻り高値を更新できていません。

★ジャンクボンド、続伸。 最大のリスク指標であるジャンクボンドも続伸となり、25日線からの浮上を試みているようです。ダウ輸送株指数と同じく、これもまた6-7月の戻り高値を更新できておらず、6月18日以降の持ち合いレンジの中での膠着状態というのは続いているようです。 同じように、マネー循環指数の米10年国債利回りも同期間、底辺でのもみ合いを脱することができず、膠着状態つづきです。昨晩はこれで5日間にわたって25日移動平均線と収斂したまま底這い状態です。 マクロ指標では新築住宅販売6月分が、前月比7%増となっていますが、過去3ヶ月分が下方修正されているので、どうも住宅市況は頭打ち感がでてきているようです。 長期金利が低迷を続けているのも、これが影響しているかもしれません。

★米中協議再開へ。 ムニューシン財務長官とライトハイザーUSTR代表は、来週月曜日に上海を訪問し、全般にわたって協議を行うことが明らかになりました。 市場ではこれに期待感が再び高まっているようですが、一方では最終合意にまではなかなか道が遠いという見方も根強いようです。 アメリカとしては、香港騒動、ウイグル自治区での民族浄化政策、半導体を巡る米国の国家安全保障問題、補助金制度などの貿易不公正問題、知財侵害問題、南太平洋の覇権問題、台湾への高圧政治問題など、カードを並べて揺さぶりをかけ続けています。 それによって、中国の民権派の反政府運動を誘発し、中国共産党内の反米タカ派を挑発、経済的窮地に追い込むなど、中国の内政を不穏にさせ、チャイナマネーの流出を煽るような効果を導いているようです。 それは、米国債、あるいはビットコイン、ジャンクボンドといったものへと姿を変えているわけで、アメリカとしては来年の大統領選挙に向けて協議を続ける一方で、不必要に急ぐこともないという立場にあるようです。

以下、「キャタピラーとボーイング」、「その他の決算(FB、LVMH)」、「PTS動向」、「戦略方針~ポジション管理」等は、「一粒萬倍勉強会」サイトを参照。

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著者:増田経済研究所 松川行雄