2019年8月7日12時過ぎに井口喜雄さんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

トランプ米大統領が対中制裁関税第4弾の発動を表明してからマーケットのボラティリティが上昇している。昨日6日(火)も米国が中国を為替操作国に指定するとのヘッドラインが流れると米ドル/円は105円ミドルまで下落した。しかし、その後中国の人民元基準値発表で予想より、元高に設定すると猛烈なショートカバーに見舞われ一時107円台まで反発するなど乱高下が続いている。もはや経済動向云々というより、「米中貿易」「通貨安」に関連したトランプ米大統領のツイートや、毎日午前10時15分に発表される中国の基準値を注視しながらのトレードになりそうだ。

現在の為替相場の戦略やスタンス

米ドル/円は売り目線で臨みたい。トランプ米大統領の対中制裁関税第4弾はディール(交渉)のために放った発言(本気ではない)の可能性もあり、強烈な上昇も警戒しなくてはならないが、いつ来るかわからないトランプ砲を気にしても仕方がないだろう。また、9月のFOMCでは連続利下げが濃厚である一方、日銀には打つ手がなく、現状で米ドル/円が上昇トレンドに戻れるとは考えにくい。テクニカル的にも8月に入ってから米ドル/円の下落スピードが速かったことを考えれば昨日6日(火)くらいの反発がある方が当然のような気もする。戦略としては106円の後半まで戻りを待ってもいいが、ストップをタイトに設定しつつ、走ったところをついていっても何度か売れる局面はありそうだ。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。月刊 FX攻略.comで「現役為替ディーラーが本音で語る”Dealer’s EYE”」を連載中。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。