2019年8月27日11時すぎに小林芳彦さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

米中貿易摩擦を背景としたドル売りが非常に強いわけだが、昨日26日(月)に104.44円付近まで突っ込んで強烈にショートが溜まって持ち上げられた相場なので、すぐに再び104円台には戻りづらいかもしれない。106.50~106.80円付近は、売りそびれた本邦輸出企業のドル売りが出ているため、相当上値が重い。トランプ米大統領の発言もあり、米ドル/円が大きく戻したものの、そう簡単に米中貿易摩擦が解消するとは思えない。米中の隔たりは大きく、お互いに貿易摩擦はよくないということを特に中国側は思っている可能性があるが、だからといって、中国が先に折れることもなさそうだ。米国が関税の話を取り下げない限り、中国も対米関税を取り下げないだろうから、両者の着地点は見えず、まだまだ合意は遠いと思われる。そのため、ドル売り円買いのリスクオフの流れが続くと考えている。米中関係は為替市場のみならず、金や原油など、金融市場全体へ影響を与えるため、混乱が続くだろう。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週の米ドル/円予想レンジは104.50~106.50円。方向性としては106円台を十分ひきつけて、特に106.30~106.50円は売りたいゾーン。その辺りでドル売りから入って、104円台で買戻しのイメージ。

小林芳彦
1979年3月慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で当局を含め、数十社の法人顧客を担当。「ユーロマネー誌(日本語版)」顧客投票「日本のディーラー・ベストセールス部門」を6年連続第1位、過去7回受賞。「短期為替予測部門」を5年連続第1位受賞。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。