2019年8月28日13時過ぎに井口喜雄さんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

米中通商摩擦を背景にしたトランプ劇場から米ドル/円は乱高下が続いている。本日28日(水)もトランプ米大統領や中国当局から発信される米中貿易関連のヘッドラインに振らされる展開だろう。さらに、ポンドの値動きも活発だ。英野党連合が「合意なき離脱を阻止するために協調行動を取る」との声明を発表すると期待感からポンド買いが先行。対ドルでは一時約1カ月ぶりとなる1.2310ドルを付けたほか、対円も一時130.38円まで上昇している。また、本日28日(水)は受渡しベースでは実質の月末になるため、実需のドル買いフローにも注視しておきたい。

現在の為替相場の戦略やスタンス

米中貿易戦争が近く合意するとは思えないほか、日米金融政策の方向性を考えれば米ドル/円はダウンサイドを意識せざるを得ない状況だ。しかし、あしもとコロコロ意見の変わるトランプ米大統領のツイートを見ていると大きくポジションを傾けられないのも確かだ。「9月の対中関税発動を見送り」や「合意」を匂わせるツイートがあれば局地的に強烈な反発をもらうことになる。安全に行くのであれば短期トレードに終始するか、106円台まで引き付けてから売っていくほうがいいだろう。上値の目途としては一昨日26日(月)の高値106.37円や21日移動平均線が差し掛かる106.30円付近を考えている。また、英野党連合が合意なき離脱を阻止するとしてポンドは上昇しているが、これまで数年間まとめられなかった合意が残り時間の少ないなか、決着するとは思えない。英ポンド/円も戻り売りを試してみたい状況だ。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。月刊 FX攻略.comで「現役為替ディーラーが本音で語る”Dealer’s EYE”」を連載中。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。