2019年9月10日11時すぎに小林芳彦さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

米ドル/円は一旦底打ちし、揉みあいに移行してきたようだ。先週辺りから英ポンド/円の買い戻しが非常に強く、米ドル/円もユーロ/円も、売ってしまったものの損切りで上がっている。またブレグジットに関しては混迷状態で、ボリス英首相がEUに延期要請をしたものの、具体的な離脱案は決定していない。前任のメイ英首相とEUが合意した案はあるが、ボリス英首相がそれに沿った動きをすることはなく、これから何か新しい案を作る意向のようだ。市場は合意なき離脱はなくなった、可能性が減ったと解釈し、ポンドの買い戻しが入っている。しかし個人的には合意なき離脱がなくなったとは思っていない。

現在の為替相場の戦略やスタンス

今週の米ドル/円予想レンジは105.50~108.00円。ただ108.00円を超えてどんどん上がるイメージもないため、今は本邦輸出企業の売りや、下で買った年金や生保の「ヘッジ売り」に注意しながら十分にひきつけて、107円後半から108円前半で売り場探しをしたい。買戻しは106.50円も割れなくなってきてはいるが、ターゲットは105円後半から106円前半。105円後半までいけば、ショートを利食ったあと、流れをみつつ、買いから入ってもいいかもしれない。今週から英下院が10月14日まで休暇に入るため、最後に何がどう決まってボリス英首相がどういった形でEUに話を持っていくのか、英下院休暇と12日(木)のECB直前となる本日10日(火)の動きをみてみないと何とも言えない。まずは本日10日(火)の動きをみてから判断したい。

小林芳彦
1979年3月慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で当局を含め、数十社の法人顧客を担当。「ユーロマネー誌(日本語版)」顧客投票「日本のディーラー・ベストセールス部門」を6年連続第1位、過去7回受賞。「短期為替予測部門」を5年連続第1位受賞。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。