2019年9月24日14時過ぎに志摩力男さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)
現在の為替相場の傾向や相場観
先週はサウジアラビアの石油施設への攻撃、FOMCでの米国の利下げ、日銀の政策金利発表など、動きは多数あった。また日銀は政策金利の変更はなかったものの、マイナス金利深堀の意向は強く示している。サウジアラビアの件は衝撃だったが、結局大きな相場変動にはつながらなかった。引き続き注目材料は米中貿易摩擦ではあるが、現在動きが止まっており進展待ち。ただ、米中の対立が激化したところで、落ちても104円台(直近安値104.44円付近)止まりだったので、次の相場がどうなるのか、大きな材料が出てくるには少し時間がかかりそうだ。短期的には動きづらい状況だが、マグマはかなり溜まっている。円は非常に割安ではあるものの、日本も欧州もマイナス金利で、マイナス金利の通貨は、なかなか強くならない。よって米国がいくら金融緩和しても、欧州や日本が絶対的なマイナス金利のため、欧州の投資家は欧州に、日本の投資家は日本に投資するという手段がないのが現状。投機的なお金は株に行くが、真面目なお金の行き場所がなくなっている。真面目な機関投資家にとっては、今後10年、20年、マイナス金利が続く可能性があり、それを考えると投資先はどうしても外に出て行かざるを得ない。長期的にみると、それらが溜まりに溜まって大きな流れになりそうだ。
現在の為替相場の戦略やスタンス
現在、唯一動くのはポンドだが、ブレグジット絡みで、ボリス英首相の新規提案がEU側に受け入れられるかどうかの協議に入っており、こちらも新規材料はすぐには出てこなさそうだ。今は全体的に待ちの状態。
志摩力男
慶應義塾大学経済学部卒。1988年~1995年ゴールドマン・サックス、2006-2008年ドイツ証券等、大手金融機関にてプロップトレーダーを歴任、その後香港にてマクロヘッジファンドマネージャー。独立した後も、世界各地のヘッジファンドや有力トレーダーと交流があり、現在も現役トレーダーとして活躍する。志摩力男の実践リアルトレード
羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
「羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。