2019年10月2日10時過ぎに西原宏一さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

10月初日、昨日1日(火)の米国株は反落。NYダウは1.3%下落。米ISM製造業指数がリセッション終了以降、最低のレベルに沈み、世界的な減速が差し迫っているという懸念が拡大。総合指数が50を下回るのはこれで2カ月連続。リスクオフマーケットとなり、原油先物は続落。避難通貨である円は買い戻され、米ドル/円は107.65円レベルに下落した。トランプ米大統領が、ドルは強過ぎで製造業に打撃を与えているとツイートしたことも、ドルを下げた要因。一方、懸念された香港のデモでは、18歳の抗議参加者が警察側と衝突した際、左肩を撃たれた事が大きく報道されている。

現在の為替相場の戦略やスタンス

RBAは、コンセンサスどおり、政策金利を1.00%から0.75%へと引き下げ。利下げは今年3度目となり、政策金利は過去最低に。加えてロウRBA総裁は「必要ならさらに緩和的な金融政策を」とし、さらなる利下げに含みをもたせたため、11月5日のRBAの利下げ予測が44%まで上がっている。仮にもう一度利下げが行われると政策金利は0.50%。10年前まで高金利通貨として人気の高かった豪ドルの金利が0.50%へと考えると隔世の感がある。もう一段の金融緩和の可能性を考慮するとクロス円のショートの候補にひさしぶりに豪ドル/円も入れてもいいかも知れない。米ドル/円は今回も108.50円の強烈なレジスタンスを超えられず反落。10月に入って、米ドル/円のボラティリティが戻ってくれることを期待したいところだ。ストップは108.50円超えに設定し、米ドル/円の戻り売り継続で臨みたい。

西原 宏一(にしはら こういち) 株式会社ダイヤモンド・フィナンシャル・リサーチ
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。