2019年10月3日11時時点に神田卓也さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)
現在の為替相場の傾向や相場観
昨日2日(水)の米ドル/円は終値ベースで約0.5%下落。NY市場で株安・債券高(金利低下)が進むと一時107.00円台までドル安・円高に振れた。前日1日(火)の米9月ISM製造業景況指数の悪化を受けた米景気減速懸念を引きずる中、この日は米9月ADP全国雇用者数が予想を下回る伸びにとどまった事が嫌気された。本日3日(木)の東京市場でも株安などを背景に弱含みの展開が続いているが、9月24日安値(106.96円)が意識されているようで、ひとまず107円割れで下げ渋っている。仮に、これを割り込むと、日足チャート上で「ダブルトップ」が完成するだけに、ここからの動きが注目される。
現在の為替相場の戦略やスタンス
カギを握るのは本日3日(木)も米経済指標となりそうだ。NY市場で発表される米9月ISM非製造業景況指数の市場予想は55.0となっており、前月(56.4)からの低下が見込まれている。予想を下回って悪化するようだと、米景気後退への懸念が強まり米ドル/円を106円台へと押し下げる公算が大きい。もっとも、先月もISM製造業景況指数は下振れした一方で、ISM非製造業景況指数は上振れした。米国の非製造業は好調な個人消費に支えられてサービス業を中心に好調を維持している模様で、今回もISM非製造業景況指数が予想を上回れば景気不安はひとまず後退する可能性もある。米ドル/円については、もし「ダブルトップ」完成を回避して切り返せれば、今度は「ダブルボトム」の目も出てくる。いわゆる「ピンチの後にチャンスあり」の展開に持ち込めるか注目したい。
神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券(株)(現三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社)を経て、1991年(株)メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月(株)外為どっとコム総合研究所入社。
羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
「羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。