帝国データバンク
(画像=PIXTA)

2018年度「連続増収増益企業」、全国に3万3000社
~ 増収増益企業出現率は「建設業」「大阪府」がトップ ~

はじめに

2008年のリーマン・ショックから11年が経過した。当時は倒産件数・負債総額ともに激増し、大型倒産も数多く発生。国内経済においても金融危機が叫ばれたが、近年は、各種の消費刺激策やインバウンド需要の獲得などを追い風に企業業績は徐々に回復。2018年度の業績は、大手を中心におおむね好調に推移した。
しかし最近では、米中貿易摩擦や中国・欧州経済の低迷といった懸念が表面化しているほか、中小企業を中心に人手不足や後継者難といった問題も依然として解消されておらず、国内経済は楽観視できない状況が続いている。

帝国データバンクは、2019年10月時点の企業概要データベース「COSMOS2」(約147万社収録)のなかから、2016年度~2018年度の決算数値が判明した約107万3,000社を対象に、最新2期連続で「増収増益」(赤字企業・変則決算除く)となった企業を抽出・集計・分析した。

■売上高・税引後利益は単体べースで集計

調査結果

1 2018年度(2018年4月期~2019年3月期)決算で2期連続で増収増益を果たした企業数は、3万3,000社となった。また、増収増益企業の全体に占める割合(増収増益企業出現率)は3.07%となった

2 業種別にみると、「建設業」が9,946社でトップ。都市部の再開発や設備投資需要が堅調に推移しており、土木工事や管工事が目立った

3 都道府県別にみると、1位は「東京都」(6,728社)、2位が「大阪府」(3,744社)となった。一方、増収増益企業出現率では1位が「大阪府」(4.69%)、2位「東京都」(4.09%)と、順位が逆転した