クリスマスシーズンが迫ってきており、ダイヤモンドを贈ったり、贈られたりする人もいるでしょう。贈る際に、ダイヤモンドについて小話があると、会話が盛り上がるかもしれません。ダイヤモンドといえば、その輝きからカットも重要視されていますが、ダイヤモンド研磨の聖地が、アントワープということをご存知でしょうか?

ベルギーで2番目に大きな都市アントワープは、ダイヤモンド研磨の街として有名で、世界中のダイヤモンドが集まるとも言われており、アントワープ港湾局が建設した本社ビルは、大胆にダイアモンドを模しています。

また『フランダースの犬』の舞台となったノートルダム大聖堂をはじめ、画家ルーベンスの故郷、アール・ヌーヴォー様式の邸宅をみることができる「アール・ヌーヴォー街」などたくさんの観光スポットで有名です。最近では、街の南部にある19世紀に建てられた旧聖オーガスティン修道院が「オーガスト・ホテル」として改築されオープンしました。ダイヤモンドをきっかけとして、中世の時代から続く長い歴史と、格調ある伝統を感じさせる見どころいっぱいのアントワープの魅力について紹介します。

経済的繁栄色濃く残る 文化とアートの街

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(画像=TonyV3112/Shutterstock.com)

アントワープはダイヤモンド研磨の街として栄え、世界有数のダイヤモンド取引量を誇ります。ダイヤモンドを取引する上でのインフラが整っており、ダイヤモンドの鑑定機関から取引専門の銀行、輸送会社、機材の販売店などがそろっています。この一角に建つ「州立ダイヤモンド博物館」では、ダイヤモンド取引の歴史や研磨技術などの紹介や熟練の研磨職人による実演を見学でき、貴重なジュエリーコレクションも必見です。

アントワープは、17世紀に経済的繁栄を背景に多くの芸術家が集まり、フランドル絵画の黄金時代を築きました。有名な芸術家はバロック芸術の巨匠ルーベンス、庶民の日常と神話的世界を融合させたブリューゲル一家、荘厳な肖像画を多く手がけたアンソニー・ヴァン・ダイクなどです。

ルーベンスが過ごした自宅兼アトリエが博物館「ルーベンスの家」として公開されています。ルーベンスの作品や当時の家具や調度品も展示され、自宅だったとは思えないほどの立派な建物や、庭からも華やかな暮らしぶりを感じ取ることができます。

アントワープ王立芸術アカデミーという写真、彫刻、絵画の他にグラフィックやジュエリー、ファッションデザインを教える創立350年以上の歴史ある芸術学校があります。世界三大ファッションスクールの1つと呼ばれるだけあって、ファッション科が特に有名で数多くの偉大なデザイナーを輩出してきました。また、画家ゴッホもこのアカデミーの門戸を叩いています。

タイムレスでモダンな空間が魅力 元修道院オーガストホテル

街の南部にある19世紀に建てられた軍事病院周辺が再開発されていて、その敷地内にあったオーガスティン修道院が「オーガストホテル」としてリノベーションされました。館内は庭園、グルメレストラン、バー、スパ、ライブラリーを併設しています。

改築の設計はベルギーの建築家ヴィンセント・ヴァン・デュイセン氏で、既存の歴史ある建物を生かしつつ、新しいスタイルに仕上げています。このホテルのメインラウンジは、かつては礼拝堂でした。その美しさを損なうことなく落ち着いた雰囲気を演出しています。

ラウンジの横にはレストランが並列するよう位置し、細長いつくりになっています。奥の窓から厨房の中が見えるようになっていて、レストランのピンク色のレンガ壁と、ブラウンの家具と調和してシックなインテリアでまとまっています。食後のコーヒーはライブラリーに運んでもらえるので、ソファでくつろぐのもいいでしょう。暖炉もあるので、暖かくすごせそうです。

客室は、ラウンジを抜けた先にあり、エレベーターを完備していますが、木製の味がある階段や、客室の廊下も白壁の作りで、館内のところどころに修道院の面影を残しています。

現代のサンクチュアリを表現しているというホテル自慢の中庭は、置かれたアウトドア家具も含め、緑の神聖な庭で心休まるように色も形も控えめなつくりです。このホテルのインテリアは、ヴィンセント・ヴァン・デュイセン氏のもと、Molteni、Flos、Seraxが共同でデザインしたものがほとんどだそうです。

客室44室の隠れ家的ホテルは建物の歴史を最大限に尊重し、タイムレスでモダンな空間を表現しています。置かれた家具や小物にもこだわりがあり、アントワープのクリエイティブな気風にぴったりのホテルと言えるでしょう。

きらめく街、アントワープへ

ダイアモンド研磨で有名はアントワープは、ジュエリーにおけるカルチャーに触れたり、ショッピングを楽しんだりなどにも、もってこいですが、芸術が色濃く残る街でもあります。アントワープは、アート、建築、食、ファッション、デザインなどにおいて旅人を魅了するダイヤモンドのようにきらめく街なのです。

たっぷり楽しめるアントワープへの旅行を検討してみてはいかがでしょうか?(提供:JPRIME


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