2019年12月17日11時過ぎに志摩力男さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

現在も、注目はやはりポンドだ。先週、選挙で保守党が勝利したことを受けて、英ポンド/米ドルが1.3515ドル、英ポンド/円が148円付近まで急騰した。これから先も様々な意見はある中でポンド強気に変わりはない。しかし、目先の相場に関していえば、短期的にポンドが買われ過ぎていることや、次に大きな材料が出てこないことから考えても、ひと相場終わった感があるため、一度崩れるかもしれない。英ポンド/米ドルは、直近高値レベルの1.35ドル、英ポンド/米ドルは150円付近までが目先の上値とみている。ポンドの押し目買いは出てくるだろうが、高値で利食うことができなくなるため、ポンドを中心に調整相場に入ることが予想される。そのため、警戒が必要だ。

現在の為替相場の戦略やスタンス

現在、ドルインデックスが歴史的に高いところにあることから、来年2020年にはドルベアを予想しているマーケット関係者が多い。またFRBの政策変更はないだろうが、あるとすれば金融緩和方向。ただECBはこれ以上の金融緩和はない。そのため政策のベクトルから、ドル安方向だと考えている人が多い。しかしながら、経済の基本的な強さは米国が欧州や日本を圧倒しており、そのパワーバランスは簡単には変わらない。これはビジネスサイクルというよりは、米国企業の競争力が圧倒的なため、資金がどうしても米国に吸い寄せられてしまうという構図になりやすいからだ。よって安易にドル安相場が来ると思っていると、昨年2018年に今年2019年もそうなると予想されていたにも関わらずそうはならなかったことを考えても、やはり実現しない可能性のほうが高いかもしれない。

志摩力男
慶應義塾大学経済学部卒。1988年~1995年ゴールドマン・サックス、2006-2008年ドイツ証券等、大手金融機関にてプロップトレーダーを歴任、その後香港にてマクロヘッジファンドマネージャー。独立した後も、世界各地のヘッジファンドや有力トレーダーと交流があり、現在も現役トレーダーとして活躍する。志摩力男の実践リアルトレード

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。