ライブスター証券は実は初心者がIPO投資をする際に狙い目だと言われている。SBI証券や楽天証券に比べ、IPO取扱銘柄数は少ないのに一体なぜなのだろうか。それは、完全平等抽選などライブスター証券のIPO投資の特徴が関係している。ここではメリットや申込み方法なども含め紹介していこう。
ライブスター証券のIPO取扱実績 IPO取扱銘柄数は年間10社以下
ライブスター証券は意外にも、設立から70年以上の歴史を持つ会社で、株式投資やFXなどさまざまな商品を扱っている。IPOに参入したのは2017年からだ。以下はライブスター証券の過去3年間のIPO取扱実績を表した表である。
<ライブスター証券のIPO取扱銘柄数(2019年11月30日時点)>
対象年 | 取扱銘柄数 |
---|---|
2017年 | 7社 |
2018年 | 4社 |
2019年 | 3社 |
2017年は7社、2018年は4社と過去3年間のデータで見ても年間10社以下の取扱となっており、IPO取扱銘柄数が多いとは言えない。ただ、IPOの取り扱いを始めてまだ数年のため、ライブスター証券ではIPO狙いの投資家がまだ少ないと考えられる。比較的ライバルが少なければ、当選確率アップにつながるだろう。
ライブスター証券の取扱銘柄 新興市場の中小型株が多い
それではライブスター証券ではどのようなIPO銘柄を取り扱っているのか2017年から2019年の取扱銘柄を見てみよう。
<2019年IPO取扱い銘柄>
企業名 <コード> |
上場年月 | 公開価格 | 初値 |
---|---|---|---|
ダイコー通産 <7673> |
2019年3月 | 1,540 | 1,732 |
レオクラン <7681> |
2019年10月 | 2,700 | 2,920 |
インティメート・ マージャー <7072> |
2019年10月 | 1,900 | 4,000 |
マクアケ <4479> |
2019年12月 | - | - |
スポーツフィールド <7080> |
2019年12月 | - | - |
日本リビング保証 <7320> |
2018年3月 | 1,760 | 5,100 |
RPAホールディングス <6572> |
2018年3月 | 3,570 | 14,280 |
ZUU <4387> |
2018年6月 | 1,600 | 5,550 |
テクノスデータサイエンス・ エンジニアリング <7046> |
2018年12月 | 3,200 | 6,350 |
スシローグローバル ホールディングス <3563> |
2017年3月 | 3,600 | 3,430 |
Game With <6552> |
2017年6月 | 1,920 | 4,490 |
JSB <3480> |
2017年7月 | 3,200 | 4,280 |
西本WismettacHD <9260> |
2017年9月 | 4,750 | 4,465 |
壽屋 <7809> |
2017年9月 | 2,000 | 2,650 |
SGホールディングス <9143> |
2017年12月 | 1,620 | 1,900 |
一家ダイニング プロジェクト <9266> |
2017年12月 | 2,450 | 6,700 |
※公式サイトを元に筆者作成
ライブスター証券のIPOの3つの特徴 平等抽選、資金拘束なし、安い手数料
IPO投資は証券会社によって抽選方法や手数料など様々な違いがある。ここではライブスター証券でのIPO投資の3つの特徴を紹介しよう。
特徴1. 100%完全平等抽選を実施
ライブスター証券のIPOは100%完全平等抽選となっている。抽選に申し込んだ同社の全ての顧客に対し、機械的な完全ランダム抽選を実施している。主要なネット証券で100%完全平等抽選を実施しているのは、マネックス証券、岡三オンライン証券、GMOクリック証券だ。大手のSBI証券、楽天証券は実施してないため、IPOにチャレンジするならライブスター証券も候補にしておきたい。
特徴2. 申し込み時に資金の拘束なし
ライブスター証券のIPOでは申込時に資金を用意する必要が無い点も特徴の一つだ。ネット証券会社のIPOでは一般的に申込時の資金の拘束があるが、同社では不要。口座に資金が無い場合でも抽選に気軽に参加できるのが魅力だろう。
特徴3. 手数料が安い
IPO株は購入時の手数料は不要だが、売却時には売却手数料が必要。ライブスター証券は現物50円からと業界最低水準の手数料を標榜しており、低コストで売却できる。
注意点. IPOの取扱銘柄数は少ない
注意しておきたいのはライブスター証券では、SBI 証券など大手ネット証券と比較してIPOの取扱銘柄数が圧倒的に少ない点だろう。2018年のIPO取扱銘柄数で比較すると、ライブスター証券の4社に対し、SBI証券は86社となっている。
ライブスター証券のIPOの4ステップ 抽選、当選、購入、売却
ではライブスター証券でIPOを申し込む際の手順はどのようなものだろうか。抽選申込から売却までの流れを見ていこう。
STEP1…抽選申込
まずは抽選申し込みだ。ライブスター証券では需要申告をすることで抽選申し込みが完了する。この際、資金拘束は無いので、口座に資金が無くても参加可能だ。
STEP2…当選者通知
申込期間の最終日に抽選が実施される。抽選後は当選・補欠当選の顧客に対し、電子メールと取引ツール内のお客様へのお知らせ欄にて通知がされる。
STEP3…購入意思表示
当選、または補欠当選した場合は購入意思を申告する必要がある。同社の専用購入画面にログイン後、目論見書を確認し、その後購入意思を申告しよう。その際口座に購入資金が無い場合は入金が必要だ。
STEP4…当選確定と売却
全ての手続きが問題なく終われば、ライブスター証券より購入確定メールが送付される。その後、上場日の午前5時30分に売却注文などの発注が可能となる。
ライブスター証券のIPOはライバルが少なく狙い目か
当選者や補欠当選者にはメールなどで通知されるが、落選の場合は一切連絡がないので注意してもらいたい。また、当選した場合は購入の意思を示さなければIPO株を購入することができない。通知のチェックをしっかりと行い手続きをするようにしよう。
ライブスター証券は年間のIPO取扱件数は決して多くないが、申込時に資金不要など誰でも気軽に申し込める証券会社だ。ライバルが少ない証券会社でIPO投資をしたい、または、資金拘束なしでIPO投資をしたい人はライブスター証券での口座開設も検討してみるとよいだろう。
文・右田創一朗(元証券マンのフリーライター)/MONEY TIMES
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