マイクロソフトのクラウド事業での快進撃が続いている。2019年10月には米国防総省がマイクロソフトとクラウドサービス契約を結ぶと発表、契約期間は10年、契約額は最大100億ドルと伝えられ、ウォール街では同社の株価見通しを引き上げる動きも見られる。

クラウド事業といえば最大手アマゾンの存在があるが、一部ではマイクロソフトの覇権奪取を予想する声も聞かれるなど、風雲急を告げている。

今回はマイクロソフトの最新事情をリポートする。

7~9月期は21%増益、クラウド部門の好調続く

マイクロソフト,株価
(画像=maradon333 / shutterstock, ZUU online)

マイクロソフトの2019年7~9月期決算は増収増益となった。純利益は前年同期比21%増の106億7800万ドル。1株利益は1.38ドルと、前年同期の1.14ドルから増加し、市場予想の1.24ドルを上回った。売上高は13.6%増の330億6000万ドルで、こちらも市場予想の322億ドルを上回っている。クラウドサービスの「アジュール」が59%増と絶好調で売上全体をリードした。

部門別ではクラウド部門の売上高が36%増の116億ドルとなり、過去最高を更新した。前述の「アジュール」のほか、クラウド上で統合業務管理サービスを提供する「ダイナミクス365」も41%増を記録している。一方、ワードやエクセルなど業務ソフトサービスを提供する「オフィス365(企業向け)」は25%増、ビジネス向けSNS「リンクトイン」も25%増と好調だった。

クラウド事業、米国防総省から受注