2020年1月10日8時過ぎに西原宏一さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

米国株は続伸。S&Pは再び最高値を更新。米国とイランとの緊張が戦争へと発展しなかったことで、マーケットがリスクオンへ回帰したことが要因。今回の米国とイランとの緊張は、トランプ米大統領にとって重要な局面だった。現在米国民の多くはイランとの戦争を望んでいない。戦争に突入すれば、トランプ米大統領の再選の可能性は消滅したかも知れず、つまり今回トランプ氏は国民の支持を得られない戦争を回避し再選の可能性を残したことになる。これがマーケットに好感されたことが米国株続伸の要因。

現在の為替相場の戦略やスタンス

リスクオンへの回帰の中、リスク要因も残っている。ウクライナ行き旅客機がイランで墜落した。その原因は、イラン軍の地対空ミサイルだった証拠があるとして、カナダのトルドー首相は国際的な調査を呼びかけたようだ。同機にはカナダ人が多数搭乗し、全員死亡している。米情報当局もミサイルが原因との見方を強めていることが関係者の話で明らかになっているようだ。イラン側はもちろん「あり得ない」と否定。ただウクライナと合同調査委員会を設置することで合意し、米国などにも参加を呼びかけた。このようにイランに関してはまだ不透明感は残っている。そんな中、戦略としては、トランプ米大統領が再選の可能性を残したことにより、豪ドル/円の押し目買いで臨みたい。

西原 宏一(にしはら こういち) 株式会社ダイヤモンド・フィナンシャル・リサーチ
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。