2020年1月22日13時過ぎに井口喜雄さんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

中国から各国に感染拡大中の新型コロナウイルスに関するヘッドラインがリスクオフのマーケットを動かしている。報道を見る限り、コロナウイルス感染者の死亡率は低いとのことだが、昨日21日(火)は米国で初の感染者が確認されたほか、今週末25日(土)からの中国の旧正月でさらに感染が拡大する事が懸念されている。テールリスクではあるが、マーケットが想起するのは米国株が16%下落した2003年のSARSの流行だろう。その他ではダボス会議でのトランプ米大統領やムニューシン米財務長官の発言などが変動要因となりそうだ。

現在の為替相場の戦略やスタンス

米ドル/円は新型コロナウイルスを背景にこのままダウントレンドに入っていくとは思えないが、米国株が上値を抑えられており、これまでのリスクオンムードは剥落している。また、テクニカル面でも節目となる110円台をキープできなかったことで、上値を攻めづらくなったことは確かだ。これで110円を中心に次のテーマを探る時間帯になりそうだが、下値は昨年2019年末に意識された109.70円付近、上値は今年2020年の高値になる110.25円付近として、このレンジでうまく立ち回っていきたい。また、ダボス会議開催中ということもあり、コメント1つで流れが変わるヘッドライン相場なので偏った相場観は持たないように気を付けたい。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。月刊 FX攻略.comで「現役為替ディーラーが本音で語る”Dealer’s EYE”」を連載中。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。