2020年2月4日10時時点に小林芳彦さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)
現在の為替相場の傾向や相場観
中国発新型肺炎の感染拡大が非常に恐ろしく、リスクオフにならざるを得ない。米ドル/円の日足チャートをみると、今年度に入ってからの高値112.40円付近と安値104.46円付近を結んでフィボナッチを引いてみると、61.8%が109.37円付近、38.2%が107.49円付近に位置している。109円台はどうしても重たいので、よほどショートが溜まらない限り、109.50円の突破はないとみている。米ドル/円は日足の一目均衡表の雲も抜け、200日移動平均線もブレイクしてちょうど止まってはいるが、上値の重さがうかがえる。
現在の為替相場の戦略やスタンス
今週の米ドル/円予想レンジは107.50~109.35円。上記のフィボナッチの61.8%と38.2%をそれぞれの上限下限と考えた。現在、世界経済の減速が無視できなくなってきている。株式も結構な調整が入るであろうし、NYダウもここのところ高値を更新していたため、調整に入ってもおかしくない。また米中関係も依然、良好な状態には程遠く、さらに昨日3日(月)英国とEUが貿易協定をめぐり、対立しており、こちらも難航しそうだ。これらもろもろが米ドル/円の上値を重たくする要因となっている。戦略としては米ドル/円の戻り売りから入って107円ミドル辺りで買戻しをかけ、その後新規で買うかどうかはその時の判断となりそうだ。基本は戻り売り戦略で臨みたい。
小林芳彦
1979年3月慶応義塾大学商学部卒、同4月株式会社協和銀行入行。 外国為替研修生・営業店外国為替業務経験後、1987年から本店資金為替部調査役。 インターバンク(フォワード)ディーラー・カスタマーデスクヘッドなどを歴任後、1989年10月よりクレディスイス銀行(資金為替部長)、1997年クレディスイス・ファーストボストン銀行(シニアセールス)、1998年バイエリッシェ・ヒポ・フェラインス銀行(為替資金部長)、2001年バンク・オブ・アメリカ(為替資金部営業部長)で当局を含め、数十社の法人顧客を担当。「ユーロマネー誌(日本語版)」顧客投票「日本のディーラー・ベストセールス部門」を6年連続第1位、過去7回受賞。「短期為替予測部門」を5年連続第1位受賞。
羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
「羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。