2020年2月5日13時過ぎに井口喜雄さんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

昨日4日(火)は新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、中国が実施している流動性供給や、今後の大規模経済対策が好感されマーケットはリスクオン。その結果、NYダウが一時500ドルを超える上げ幅となり、リスク選好から円全面安の展開。米ドル/円は一時109.54円まで上値を広げる展開となった。本日5日(水)もイベントが多く、ADP全国雇用者数、米貿易収支、米ISM非製造業景況指数と重要指標が連続している。

現在の為替相場の戦略やスタンス

米ドル/円は上昇分のスピードが速かったので、さすがに一旦は調整が入るのではないかと思っている。ショートカバーも一巡しており短期的には109円ミドルで売っていく方針だ。しかし、このチャートで調整しないとなれば、さらに担がれる可能性があるのでショートには慎重さが求められる。また、新型コロナウイルスの感染者数は増加の一途をたどっているものの、感染者の増加率は一昨日3日(月)の43%増から昨日4日(火)は16%まで減少しており、若干鈍化しているようにも思える。このまま緩やかに収束していくようであれば、強い米経済が再びフォーカスされるかもしれない。実際今週3日(月)に発表された米ISM製造業景況指数が50.9と大幅に改善しており、足元の米経済は堅調だ。本日5日(水)夜もあらためて米経済の強さがアピールされる形になれば、リスクオンの流れが継続し、米ドル/円は心理的な節目となる110円台を試す展開も意識しておきたい。

新型コロナウイルスの感染者数
(画像=羊飼いのFX突撃取材)

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。月刊 FX攻略.comで「現役為替ディーラーが本音で語る”Dealer’s EYE”」を連載中。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。