2020年2月19日13時過ぎに井口喜雄さんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

新型コロナウイルスの感染者は本日19日(水)朝時点で7万4279人(前日比+1751人)と感染拡大に収束の兆しは見えていないが、増加率は鈍化しており、パンデミック(大流行)はないというのが今のマーケットモメンタムだ。とはいえ、中国当局が公表している数値の確度が高いとは思えず、新たにネガティブな情報が出てくれば米ドル/円、クロス円は瞬間的にダウンサイドを試しに行くため、過度な楽観は禁物だろう。また、新型コロナウイルスの感染拡大で世界的なサプライチェーン停滞による混乱や、中国の景気後退は避けられず、中国と関連の強いユーロや豪ドルは今後厳しい展開が予想される。

現在の為替相場の戦略やスタンス

米ドル/円は先週から高値安値で約50銭程度の値動きしかなく、著しくボラティリティが低下するなか、引き続き109.50~110.30円のレンジで勝負することになりそうだ。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、米財務省短期証券の購入終了時期や、利下げを巡る思惑から今後方向感が出てくる可能性はあるが、ゲームチェンジはまだ先だろう。方向感の見えない米ドル/円はひとまず見限って、動きのある豪ドルやユーロに乗り換えても良さそうだ。新型コロナウイルスの感染拡大の影響でユーロや豪ドルは売られやすい局面にあるほか、ユーロはドイツ政局や、英通商交渉への警戒感が強く、豪ドルも昨日18日(火)のRBA議事録で追加利下を検討とのサプライズがあり、両通貨とも下値は脆弱だ。低いところでショートを持ちたくないが、戻りはしっかり売っていく戦略を考えている。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。月刊 FX攻略.comで「現役為替ディーラーが本音で語る”Dealer’s EYE”」を連載中。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。