2020年3月4日10時過ぎに西原宏一さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

昨日3日(火)のNY市場では、FOMCが新型コロナウイルスの経済への影響に対処するため、50bp(0.50%)の緊急利下げに踏み切った。米国債は急伸。10年債利回りは初めて一時1%を割り込む展開。米金利の急低下に追随し、NY市場では円が全面高、ドルが主要通貨に対し下落。G7は昨日3日(火)の共同声明で、新型ウイルスの感染拡大と市場や経済状況に与える影響を緊密に監視しているとした上で、「すべての適切な政策手段を用いるとのコミットメントを再確認する」と表明。すでに豪RBAも利下げを実施しており、政策金利は過去最低の50bp(0.50%)に。

現在の為替相場の戦略やスタンス

ドルが下落する中、米国株は反落。FRBの緊急利下げは、彼らの思惑とは相違し米国株は急落する傾向がある。FRBが50bp(0.50%)の緊急利下げを決断しなければないないということは、米国経済はかなり逼迫した状況に追い込まれているのではないかとの懸念がマーケットに生じるからだ。FRBはそれをわかっているが、将来的な景気の落ち込みを考慮すると緊急利下げに踏み切らざるを得なかったという展開。トランプ米大統領は「追加利下げを実施すべきだ」と主張。金利先物市場では、年内の追加利下げを織り込みつつある。この「ドル金利低下、ドル安」の流れは継続し、米ドル/円は105円台まで続落する可能性が高まっている。米ドル/円の戻り売りで臨みたい。

西原 宏一(にしはら こういち) 株式会社ダイヤモンド・フィナンシャル・リサーチ
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。