若い人向けの施設と思われることの多いフィットネスクラブが、今シニアに人気です。シニアも気軽にはじめやすいフィットネスクラブでのトレーニングは、日々の健康増進や介護予防につながり、さらにはマンション経営を長く続ける後押しまでもしてくれます。ここでは、シニアにとって多くのメリットがあるシニア向けフィットネスクラブの特徴を見ていってみましょう。

シニア向けフィットネスクラブが盛況

フィットネス
(画像=Minerva Studio/Shutterstock.com)

高齢化社会において健康増進を目指すシニアが多いためか、シニア向けフィットネスクラブの人気が高まっています。公益財団法人日本生産性本部が発表した「レジャー白書2018」によると、2017年のフィットネスクラブの市場規模は4,610億円で前年比2.9%増と、シニアの貢献もあってスポーツ余暇カテゴリーの中で最も高い伸び率を示しています。

フィットネスクラブにおけるシニアの増加は年齢構成比を見ても明らかで、経済産業省の「産業活動分析平成26年10~12月期(年間回顧)」のデータでは、10年前の平成16年に比べ、20代が23.4%から15.7%に減っているのに対し、60歳以上は18.6%から30.3%に増えています。スポーツクラブの主要顧客は、若者からシニアに変わったのです。

介護予防にもなるシニア向けプログラム

これまでのフィットネスクラブは、RIZAPに代表されるようなボディメイクやハードトレーニングを目的とした施設が中心でした。近年はシニアの利用者が増えたことで、健康増進や介護予防などのヘルスケアを重視する施設が増えています。

シニア向けフィットネスクラブでは、どのようなトレーニングが行われているのでしょうか。
東急スポーツオアシスが運営するシニア専用スタジオ「新宿エクササイズルーム」で行われているシニア向けプログラムの内容は、以下のとおりです。

・パワトレ
立つ、歩くなど基本的な機能の低下を防ぐための筋力アップを行います。
・パワトレ(マシン)
シニア専用マシンを使用して、上記のパワトレを行います。
・からだ活性
しなやかな身体を目指すクラスで、椅子に座ってトレーニングを行います。
・太極拳
太極拳をマスターすることによって、転倒予防を目指します。

どのような効果があるか

これらのトレーニングには、どのような効果があるのでしょうか。東急スポーツオアシスの「シニア向け健康増進スクール」に参加している利用者によると、「長時間歩けるようになった」「歩くスピードが速くなった」など、トレーニングによって歩行機能が向上したことが伺えます。

また「運動するのが楽しくなった」「身体が軽快に動く」「バランスが良くなった」など、身体全体に良い影響が与えられていることがわかります。さらに、「友達ができて来るのが楽しくなった」「生活に張り合いができた」といった精神的な充実感もシニアの定着につながっているようです。

このようにシニア向けフィットネスクラブは、60歳から始めても体力向上に十分な効果を期待できるのです。

健康増進でマンション経営のフットワーク向上も

健康増進によって体力や気力が向上すれば、マンション経営にも意欲的に取り組めるようになります。特に小規模のマンションを自ら管理するオーナーは、体力・気力が充実することで日々の業務をこなす際、フットワークが軽くなるでしょう。

不動産投資の視点で考えても、高齢化が確実に進む社会環境において、シニア向けフィットネスクラブは大きなビジネスに成長する可能性を秘めています。

前述の経済活動分析でも、フィットネスクラブ使用料の65%以上を60歳以上のシニアが占めており、シニアが健康のために惜しみなくお金を使うことが見て取れます。中規模以上のビルであれば、1階をフィットネスクラブにしてシニアコミュニティーの受け皿になることで、収益が見込める上に社会的にも有意義な事業になるでしょう。(提供:Dear Reicious Online


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