米国市場の取引時間は、時差やサマータイムがあり、初めて米国株取引をする人にとっては混乱するところだ。日本とニューヨークの時間は、ほぼ昼夜が逆転している。日本にいながら米国株を取引する場合、実際に何時から何時まで取引できるのだろうか。
目次
1,米国株の取引時間
2,米国株を取引できる日
3,会社員でもでも取引できる米国株
1, 米国株の取引時間は日本時間の23時30分から翌朝6時まで
日本で米国株を取引する場合、現地の取引市場は主に米国東海岸にあるニューヨーク証券取引所になる。日本とは大幅な時差がある上に、サマータイムや米国市場特有の取引時間もある。まずは、米国株を取引できる時間を、以下の図で確認してもらいたい。
米国証券取引所の立会時間と立会外取引時間
[現地時間]
米国株の取引時間は標準時間とサマータイムで異なる
米国株の取引時間で考慮しなければならないのは、日本と米国(この場合、東部時間を採用するニューヨーク)の時差とサマータイムの2点だ。日本とニューヨークの時差はサマータイム期間が13時間、標準時間期間は14時間ある。
ニューヨーク証券取引所の立会時間は、現地時間の9:30~16:00である。日本時間に直すと、標準時間期間なら23:30~翌朝6:00、サマータイム期間は22:30~翌朝5:00になる。
米国のサマータイムとは、時間が1時間繰り上がる制度のこと。サマータイム期間の開始日は毎年3月の第2日曜日の午前2時00分(東部時間)、終了日は同年11月の第1日曜日の午前2時00分(東部時間)までの約8ヵ月だ。2020年のサマータイム期間は、2020年3月8日から同年11月1日である。
プレマーケットとアフターマーケット――立会時間外でも取引できる市場
また米国株取引には、「プレマーケット」と「アフターマーケット」という立会時間外取引市場がある。この市場は証券取引所での立会取引ではなく、電子商取引ネットワーク(ECN)を介してオークション方式の取引を行う市場である。
「プレマーケット」とは、現地時間の会場前から立会開始時間までの1時間半、つまり8:00~9:30の立会時間外取引を行う市場だ。日本時間にすると標準時間では22:00~23:30、サマータイム期間は21:00~22:30になる。
「アフターマーケット」は、現地時間の立会終了後からの4時間、16:00~20:00の立会時間外取引市場を指す。日本時間では、標準時間では6:00~10:00、サマータイム期間は5:00~9:00だ。
日本にいながら、リアルタイムで立会時間外取引市場で取引できるのは、2020年3月現在は主要ネット証券のうちマネックス証券だけだ。できる限り長い時間、米国株をリアルタイムで売買したいなら、マネックス証券での口座開設は外せないだろう。
立会時間中、昼休みはなし
日本の証券取引所は通常昼休みとして、11:30~12:30の1時間は取引が行われない。それに対して、米国の証券取引所には現地時間9:30~16:00の立会時間中に昼休みは設けられておらず、売買取引が中断されることはない。
2, 米国株を取引できる日は米国市場開場日 日米株式市場の休場日を比較
通常の立会時間以外にも、日米の株式市場間には昼休みの有無や休場日などに違いがある。米国株は、米国株式市場の開場日にしか取引できない。米国株取引を始める前に、休場日も確認しておこう。
米国株式市場の休場時間と休場日
米国市場 | 日本市場 | |||
立会時間 | 月曜日~金曜日 9:30~16:00 (昼休みなし) |
月曜日~金曜日 9:00~11:30 前場 11:30~12:30 昼休み 12:30~15:00 後場 |
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立会外 取引時間 |
8:00~9:30 (プレマーケット) 16:00~20:00 (アフターマーケット) |
なし | ||
休場日 | 土曜日、日曜日 | |||
2020年の 祝日、休日 |
1月1日 | New Year’s Day (元日) |
1月1日 | 元日 |
1月2日 | 休日 | |||
1月3日 | 休日 | |||
1月13日 | 成人式 | |||
1月20日 | Martin Luther King, Jr. Day (マーティン・ ルーサー・ キング の誕生日) |
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2月11日 | 建国 記念の日 |
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2月17日 | Washington's Birthday (ワシントンの 誕生日) |
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2月24日 | 天皇誕生日 の 振替記念日 |
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3月20日 | 春分の日 | |||
4月10日 | Good Friday (聖金曜日) |
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4月29日 | 昭和の日 | |||
5月4日 | みどりの日 | |||
5月5日 | こどもの日 | |||
5月6日 | 憲法記念日 の振替休日 |
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5月25日 | Memorial Day (戦没者記念日) |
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7月3日 | Independent Day (独立記念日) |
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7月23日 | 海の日 | |||
7月24日 | スポーツ の日 |
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8月10日 | 山の日 | |||
9月7日 | Labor Day (勤労感謝の日) |
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9月21日 | 敬老の日 | |||
9月22日 | 春分の日 | |||
11月3日 | 文化の日 | |||
11月11日 | Veterans’Day (退役軍人の日) |
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11月23日 | 勤労感謝 の日 |
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11月26日 | Thanksgiving Day(感謝祭) |
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11月27日 | Day After Thanksgiving (感謝祭翌日)※ |
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12月24日 | Christmas Eve (クリスマスイブ)※ |
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12月25日 | Christmas (クリスマス) |
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12月31日 | 休日 |
※米国市場では、2020年11月27日(感謝祭翌日)と同年12月24日(クリスマスイブ)は短縮取引日であり、立会時間は13:00(日本時間の翌日3:00)まで、立会外時間は17:00(日本時間の翌日7:00)までとなっている
米国の株式市場が開場するのは、現地時間の月曜日から金曜日まで。原則的に土曜日と日曜日が休場になるのは日本の株式市場と同じだ。
米国では土日の休場日に加えて祝日なども休場となるが、祝日が日本とは異なる。米国株取引を始める前に、米国株式市場の休場日などを確認しておくといいだろう。
3, 米国株の取引は夜間が中心なので会社員でも取引しやすい
日本とニューヨーク証券取引所のある米国東部は時差が大きいため、米国株を取引する際は、日本時間の夜間が中心になる。立会時間前後に設けられているプレマーケットからアフターマーケットがあるため、長時間リアルタイムで取引できる。
米国市場の休場日を避けながら、各自の生活のペースに合わせて、夜間に自宅で米国株を取引するのもいいだろう。
文・近藤真理(フリーライター)/MONEY TIMES
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