2020年4月15日13時時点に井口喜雄さんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

マーケットは、FRBによる大規模資金供給を背景にドル安、OPECの減産を不十分とみた原油安、コロナウイルス終息後を見越した株高となっている。このなかでFRBの異次元緩和からのドル安と、減産合意が日量970万バレルに留まった原油安については腑に落ちるが、株高に関してはやや先行き期待が過ぎるように感じる。乗り遅れたくない参加者もいるのだろうが、コロナウイルスの感染状況や、この先のリセッションを考えると過度な楽観は禁物かもしれない。かなり先のストーリーを見ていることはもちろん分かるが、どこかでマーケットが悲観に変われば一気に崩れる局面もありそうだ。また、本日15日(水)は米主要金融機関のバンクオブアメリカ、モルガンスタンレー、ゴールドマンサックスの決算発表が予定されているほか、米経済指標でも米小売売上高などが予定されているが、コロナ相場のマーケットではあまり材料視されることはないだろう。

現在の為替相場の戦略やスタンス

ドルはダウンサイドを意識しながらのトレードになる。ドルに合わせる通貨だが、NYダウが半値戻しを達成していることから上値が重くなると考えた場合、リスクオンの巻き戻しから買われやすい円をカウンターにするのがいいように思える。米ドル/円はここからもう一段下を狙って107円付近でショートエントリーも悪くはないが、少し乗り遅れているのは事実なので、107円ミドル辺り迄戻りを待つのがいいだろう。また、今月の安値となる106.92円を下抜ける局面があれば短期でついて行くのが良さそうだ。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。月刊 FX攻略.comで「現役為替ディーラーが本音で語る”Dealer’s EYE”」を連載中。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。