BTC暴落に備え退避や対策を考えてみた
※初めに、、、
今回の記事はどちらかと言うと初心者~中級者向けの記事となっています。記事を読んで頂ける方も色々なレベルの方がいると思いますので、ご理解をお願いします。
[ここからが記事本題]
物々しいタイトルとなってしまったが、少しチャートを見れるレベルの方ならBTC相場は予断を許さない状況なのはわかると思う、チャートを見る限り個人的には底堅いと感じるより、ギリギリのところで耐えているように見える。
背景として
各国が暗号通貨の規制に乗り出したりする動きの中、ドイツ連銀理事の「国ごとの規制は国境のない仮想社会では実施が難しいため世界規模で行うべき」との発言が発端となり大きく暴落、さらに先日からメディア等を騒がせたコインチェックの5億XEMハック事件では相場が落ち着いたと思われた矢先の冷や水となった。
ここに来てさらにトドメのTether(テザー)問題の再燃、目先明るいファンダメンタルとは言えず、ギリギリ耐えているように見えるチャートもいよいよ崩れてもおかしくないと正直感じている。
※Tether(テザー)問題の再燃については、簡単に書ける量では無いので、今回はこちらでは省略とさせて頂く。
ファンダメンタルが良くない状況でなおかつテクニカルが崩れてこれば、下落は必至と思うのは考えるまでも無いだろう、自分の投資スタイルとして現物は分けて考える部分もあり、今までは現物は現物と割り切って暴落にも付き合ってきた。もちろんFXや先物でショートを入れながらヘッジをかけたり下落相場で利益を出したりはしてきた。
しかし仮想通貨市場全体の状況があまりにも悪くなるようであれば、いよいよ退避や別の行動も検討の一つとして考えないといけない時期が来ているかもしれないと最近は考えている。
今回の記事は「じゃあどのように退避する?対策する?」という事を踏まえ、自分なりに考えて選択を考えてみた。
大きく分けるとこのように4つの分類となるだろうか、、、
- フィアット転
- USDT等のペッグ通貨との交換
- 他のアルトコインへの分散
- FXや先物で同量のヘッジをかける
まず①のフィアット転(JPY)について考えてみる
メリット
・自国通貨として信用力がそれなりにあり、フィアットにした後は他の投資商品への分散等も当然の事ながら容易、価値の保存として考えた場合はJPYが短期で大きく価値が変わるとは考えにくく、国内の取引所を使えばBTC→JPYも非常に簡単に替える事が出来る事を考えると退避行動として一番に頭に浮かぶと思われる。
デメリット
・BTCを安値で購入して保持している方は利益確定に伴う税金の発生
利益確定については年末なら年間で考えて利益のコントロールが可能だが、新しい年も始まったばかりだと年間の収益がどのようになってくるか想像がつかない。2018年度で大きな利益が発生すれば当然高い税率で利益確定扱いとなる、暴落して大きく価格を下げてくるなら正解となる可能性はあるが、長期で保持のつもりが結果として思惑とは違う利確となってしまう可能性は考えたい。
・資産全体をPFとして見た場合の仮想通貨資産クラスの減少
仮想通貨資産の減少というのは全体的な資産のPFで見た場合、JPYに替えれば当然そのアセットクラスの資産は減少する事となる、今後仮想通貨市場が大きく崩れてくるなら上記と同じく正解だろうが、BTCが今後も暴落する事なく上昇をした場合は仮想通貨資産をただ減らしただけになる可能性はある、これについては再度上昇すると判断した際に改めて購入する事である程度の対策はできると思う
・安値(直近で見た場合)で売り抜けてしまう可能性
自分も常日ごろから思うが相場を読み解くのは簡単では無い。相場状況が上手く読めないと、今後のBTCの相場次第では直近の安値で売り抜けてしまう可能性は当然の事ながらある、自分もそうだが相場の方向はある程度想像は出来ても完璧に読み解く事は不可能なので、こういった点もデメリットして考えたい。
つづいて②のペッグ通貨との交換
※ペッグ通貨とは、簡単に言うとドル等の法定通貨と価値を連動させているもので、今回の場合Tether Limitedが運営するUSDTと理解頂きたい。
こちらは「USDT」で検索頂ければ、どれだけでも情報は出てくるので、USDTの細かい説明等は省くが、いわゆるドルとの価値が連動されているトークンと考えて欲しい。
メリット
一番のメリットは海外取引所にあるBTCを暴落に備えて簡単に退避出来る点だろうか、大きく価値が上下する事の無いドルに連動させて価値の保存が出来るといった点はJPYへのフィアット転と同じと考えたい。
USDT取り扱いのある海外取引所なら日本の取引所に送金してフィアット転をしなくても、一時的に価値が大きく動かないように保存しておいて、いざチャンスとなれば再度BTCに替えるという使い方が出来る。
送金の手間等無く、海外取引所で容易に暴落に備える事ができる点はメリットとして上げたい。
デメリット
こちらも同じく現状の税法を自分なりに解釈する限りは利益確定扱いとなり、年間所得で考えた場合は利益確定となってしまうと思われる。
※実際の税務処理や見解については税理士等へ相談をお願いします。
トークンといえど法廷通貨への交換と同じく仮想通貨資産としてのクラスでは考えられないので、フィアット転した場合と同じようなデメリットとなってくる、同じように仮想通貨資産クラスの減少となる点と、BTCの相場状況次第では安値で替えてしまうリスクがあてはまってくると考えたい。
一番の問題はTether Limitedが保有者への現金の保証を何もしていないという事、こちらが上で書いたテザー問題にも一部あてはまってくるが、そもそもTether Limitedをどこまで信用していいかのリスクと考えたい。巷で言われるようにTetherがUSDTが発行されるだけのUSDを本当に保有しているのかという疑念とそれによってBTCの価格を操作、無限に買い上げていると言われる問題の一部と考えて頂きたい。
※もしかして、ある日突然USDTの価値が無価値になってもおかしく無いという点がある。
※上記は憶測で話されていたり噂されていたりと事実は現状ではわからない状態であると追記で記載させて頂きます。ただ今回、テザー社と監査法人との関係打ち切りの話題等が出ており、さらなる疑念が高まっているのは事実です。
さらに興味がある方は「テザー問題」等で調べて頂きたい。
つづいて③の他のアルトへの分散という点を考えてみたい
メリット
基本的にBTCが暴落すると他のアルトも一緒になって暴落していくイメージが強いと思われる、しかし現状のETHは直近では完全な逆相関となっている、こういった通貨を保有している方は仮想通貨資産全体で見た場合は資産の減少が少ないと思われる。
現状でETHのようにBTCと逆相関していなくても暴落に強いアルトだったり、XRPのようにBTCとは違った思惑で別の動きをするアルトもあるので、そういったアルトを見つけBTCから交換しておけば暴落リスクを回避しながら通貨の分散として有効な戦略として考える事が出来る。
フィアット転やペッグ通貨への交換ではデメリットとして書いた仮想通貨資産の減少という点においても、同じ仮想通貨クラスの資産に変わり無いと考える事が出来るので、このクラスを減少させたく無いと考えるなら選択する通貨さえ間違わなければ十分に有効と考える。
デメリット
同じくアルトコインへの交換は利益確定扱いとして変わらない点と、BTCと同じように相関して下落するアルトを保有もしくは新規で買った場合、BTCが今後暴落をしていくようなら同じようにPF全体で見た場合の資産価値を減少させてしまうという事がデメリットとしてあるだろうか、連動しないようなアルトで逆相関の動きが十分に考えれる通貨を上手く見つける事が出来るかどうかに全てがかかっていると考えたい。
最後に④のFXや先物によるヘッジについて考えてみる
メリット
最大のメリットとしては暴落を察知した場合でも柔軟に動ける事だろうか、自分もFXは主戦場として日々トレードの場としているが、現物を保有したまま下落に対するヘッジをかける事が出来る。現物を触りたくないが下げを黙って見ているのもツライという場合には有効な手段として候補になってくると考える。
デメリット
相場状況が読み切れれば最良の戦略となってくるとは思うが、読み間違えた場合は逆に両建てのポジションとなる、今後BTC相場が上昇に向かった場合は早い決断をしないと損失のみ増えていく事が難しい点かと思う。相場状況をしっかりと把握して相場を触る力が求められる。FXはボラも非常に激しいので、十分な余力を証拠金にして触って欲しい。
著者:響@トレーダー
blog:全戻し協会総本部
Twitter:https://twitter.com/Whiskey_bonbon_
(提供:Investing.comより)
著者:響 トレーダー