生命保険と聞いて「保険って難しそうだからよくわからない」「保険の営業の方に言われたまま入っている」など、そもそもどういう保険が生命保険なのかわからない方もいるのではないでしょうか?本記事では、生命保険が何かわからないという人にもわかるように、どうすれば安い生命保険料で手厚い保障を得ることができるかについてご説明します。

生命保険とは

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(画像=PIXTA)

まずは、生命保険についてご説明します。生命保険とは、保険料を支払う代わりに、万が一のことが起こった場合、保険会社から保険金や給付金を受け取ることができる仕組みの商品です。ここでいう万が一とは、主に死亡や事故によるケガ、介護状態、大きな病気などのことを指します。

保険に加入しておくことで、万が一のことが起こった場合にも、家族や生活に負担がかからないようにすることが可能です。

また逆に、被保険者が保険期間満了後に生きていた場合に保険金などが支払われる「生存保険」と呼ばれる保険も、生命保険の一種です。生存保険は貯蓄のために行われる場合が多いのが特徴です。

生命保険の種類

次に生命保険の種類についてご説明します。生命保険には大きく分けて、「リスクに備える保険」と「貯蓄を目的とした保険」に分かれます。

リスクに備える保険としては、死亡保険、医療保険、がん保険など、命や病気に関わる保険が対象となります。

貯蓄に備える保険としては、生存保険といって、年金保険や学資保険など将来必要となることがわかっているお金に備えて貯蓄する仕組みとなります。

30~40代女性が毎月の保険料を安くするためには?

すでに保険に加入している方も、まだ加入されていない方も、気になるのはやはり月々の保険料ではないでしょうか?

この章では月々の保険料を適切なものにするためのポイントについてご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

本当に必要な保障を見極める

どのような世代の方にも共通する話ではありますが、保険料が高くなる一番の理由は「不必要な保障に入っている」ということです。

自分に必要だと思う保障を見極め、不要な保障を解約することで、毎月の保険料を下げることが可能です。

比較的保険料の安いものを選ぶ

自分に必要な保障を見極めたうえで、確認するべきことは、各保険会社の保険料を比較することです。

保険会社によって、保障範囲が多少異なることもありますが、大枠で捉えれば、ほとんど変わることがありません。

しかしながら、同じような保障内容でも、保険会社によって保険料が異なります。その理由は人件費だったり、物件費だったりさまざまですが、会社が商品開発や販売にお金をかけるほど、保険料は高くなります。

それでは、保険料を安くするにはどうすれば良いのでしょうか?具体的には「ネット保険に加入する」「共済に加入する」「終身保険よりも掛け捨ての保険を選ぶ」などが考えられます。特にネット保険については人件費が抑えられている分、保険料が安くなる傾向があります。

安い保険料で充実した保障を得る簡単な方法として、保険の代理店などで見積もりをしてもらい、同じ内容で加入できるネット保険を探して加入するという方法があります。

30~40代女性が手厚い保障を得るためには?

ここではまず、「手厚い保障」を定義しましょう。手厚い保障とは、過不足なく自身にとって十分な保障があると定義します。

保険料を抑えて、手厚い保障に加入するためには、保険に加入する目的を定めることが必要です。考えを整理する視点をご紹介しますので、ぜひ、ご自身でも考えてみてください。

生命保険に加入する目的を整理しよう

目的を整理するためには、まず自分は将来どうなったら怖いかについて、考えてみましょう。

例えば「自分が死亡したときに残された家族が心配」「病気やケガをしたときの入院費用や家族にかける負担が心配」「がんや介護状態など、人生に大きな影響を与えるほどの状態になることが心配」「子どもの学費や将来の年金が心配」などの心配事を、「そういう状態になる確率」と「実際にかかる費用」を天秤にかけて、優先順位を付けてみてください。

優先順位が付け終わったら、それぞれの状況に合わせた保険がありますので、各保険会社の保険料を比較するのが良いでしょう。例えば、自分が死亡したときが心配なら、生命保険の中の死亡保険について、各保険会社を比較すれば良いのです。

それを決めた後に、まだ保険にかけられる予算に余裕があるなら、次に優先順位が高いリスクに備えるために、追加していきましょう。

すべてのリスクにおいて、備えるための保険は用意されていますが、全部に入るともちろん保険料は高くなりますので、必要な保障を見極めて、加入を決定しましょう。

どのくらいの保障金額が最適?

最後に参考までに、独身女性の方の場合と、既婚女性の方の場合に必要な死亡保障金額と入院保障金額の一般的な考え方についてご紹介します。

・独身女性の場合
まずは死亡保障金額についてご説明します。死亡保障金額は、ご自身の身に万が一のことが起こった場合に、残された家族に負担をかけたくないことが前提になります。

独身女性の場合は残された家族にかかる負担は葬儀代などがメインとなりますので、大きな死亡保障額にする必要はありません。具体的には500万円もあれば十分な額といえるでしょう。

次に入院保障金額です。入院保障は、必要な保障金額は「個室に入りたいかどうか」で大きく異なります。入院する場合、費用負担が大きくなるポイントは、差額ベッド代を支払うことで、個室に部屋を移すか否かが分かれ目になります。

その理由は、差額ベッド代については国の保険が利かず、個人で負担する金額が大きくなるからです。もし、個室に入院することを考えるならば、入院給付金日額1万円を付与するのが良いでしょう。

医療保険は入院給付金日額と支払限度を決める必要がありますが、最近は入院期間の短期化が進んでいますので60日で十分でしょう。また、独身女性の場合、生活費はご自身のお給与でカバーしていると思います。「入院などで貯蓄を取り崩して入院したくない」という場合でしたら、より手厚い入院保険金を設定するのが良いでしょう。

・既婚女性の場合
死亡保障金額は、既婚女性の場合は子どもがいるかどうかで大きく変わります。子どもがいない場合は独身女性と状況は大きく変わりませんので、500万円程度の保障で十分といえます。

しかし、子どもがいる場合、残されたご主人は子どもを育てながら働くことになるので、どうしても仕事の時間が短くなる、それでも養育にかかる費用は変わらないなど、苦労することも多くなると思います。ですので、子どもが大学を卒業するまでの学費分くらいは備えておくと安心でしょう。

よくある失敗例として、子どもが大きくなってきているにもかかわらず、死亡保険金額を下げない場合がよく見られます。例えば小学生のお子さんが大学卒業するまでの費用と、高校生のお子さんが大学卒業するまでの費用は大きく異なります。

「お子さんが大学を卒業するまで」というように目的を決定し、年齢を重ねるごとに保険金額を下げていくのが良いでしょう。

入院保障金額については、独身女性の方と考え方は変わりません。特に既婚女性の方で、主な収入源がご主人の世帯の場合は、入院時に個室を利用したいかで金額を設定すれば問題ありません。

自身の環境を踏まえた、正しい保障内容を選択しましょう

繰り返しになってしまいますが、手厚い保障のある保険に安い保険料で加入するには、ご自身の環境に合わせて目的を明確にすることが最重要です。

その部分さえ、しっかりと練ることができたら、ファイナンシャル・プランナーに相談したり、街の保険代理店などに相談に行ったりして、保険会社の商品を比較すると良いでしょう。その中で、保険料と内容のバランスで自分が気に入ったものを選べば、保険選びとしては正解といえます。

ただし、営業担当者によっては不必要な保障を進めてくる場合もあります。その際は、自分に本当に必要なのかしっかりと考え、不要な保障には加入しないようにしましょう。

文・kouki(ファイナンシャル・プランナー・消費生活アドバイザー)/fuelle

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