2020年4月30日11時時点に神田卓也さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

昨日29日(水)祝日の米ドル/円は一時106.36円前後まで下落して3月17日以来の安値を付けた。新型コロナウイルスの感染拡大で停止していた欧米の経済活動が再開に向けて動き出す中、ドル売りが先行した。一方、コロナ治験薬「レムデシビル」を巡る期待で欧米株が上昇する中、106.70円台に反発するなど円売りが優勢となる場面もあった。リスクオン(リスクオフの巻き戻し)の環境下でドルと円はいずれも売られているがドルの弱さがやや上回っている、というのが足元の状況だろう。

現在の為替相場の戦略やスタンス

本日30日(木)の米ドル/円は仲値公示に向けた本邦実需のドル買いで一時106.80円台に小反発したが日本株が堅調に推移する中で伸び悩んでいる。欧米市場では月末のポジション調整の動きがドル売りに傾きやすいと考えられるため、米ドル/円は上値の重い展開が続きそうだ。ロンドン8時(日本時間16時)やロンドン16時(同24時)の値決め(フィキシング)の他、ニューヨーク10時(日本時間23時)のオプション・カットオフ(権利行使の締め切り時刻)などで不規則な変動が起きる可能性にも留意したい。ただ、米ドル/円は昨日29日(水)祝日の下げで3月の上げ幅の半値押し(106.445円前後)を達成した。それだけに、ここからさらに大きく下値を切り下げる展開にはならないだろう。

神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券(株)(現三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社)を経て、1991年(株)メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月(株)外為どっとコム総合研究所入社。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。