2020年5月25日8時時点に竹内典弘さんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

先週の米ドル/円は、19日(火)、「日銀が8年半ぶりに臨時の金融政策決定会合を開催」と発表、追加の金融緩和の期待から、週高値108.08円まで上昇した。ただ、週を通じてみると材料難から、値幅は1円1銭にとどまった。

現在の為替相場の戦略やスタンス

すでに多くのメディアは、「日本政府、本日、緊急事態宣言を全面解除」と伝え、こちらは経済活動の再開⇒センチメントの改善⇒株価上昇で、米ドル/円では買い要因だろう。ただ、今週の為替市場を占うという点では、ここにきて再悪化する米中関係の行方が左右するだろう。米国年金の中国株への投資禁止に加え、中国企業を視野に、ナスダックは新規上場を排除する方針を発表済み。中国は香港への関与を強める「香港版国家安全法」の議論を開始、米政府は強くけん制する。香港の株価指数であるハンセンは弱含み、人民元の対ドル相場も、昨年夏以来の水準まで下落している。こちらは、交易を通じて、強い結びつきがあるオセアニア通貨にはネガティブな要因。リスクセンチメントはやや悪化しており、豪ドル/円やNZドル/円の戻りは売りとみている。ボラティリティから換算する今週のレンジは、米ドル/円で106.50~108.30円、豪ドル/円で69.00~71.50円、NZドル/円で64.00~66.50円を予想している。

竹内典弘
1990年、カナダ系の銀行へ入行し為替ディーラーとなる。HSBCでは米ドル/円のチーフトレーダーを務めるなど20年以上にわたって為替市場の第一線で活躍。現在は個人トレーダーとして自己資金を運用するほか、twitter(@yen20pl)や西原宏一さんのメルマガを通じて情報配信を行なう。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。