2020年6月1日8時時点に竹内典弘さんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

先週の為替市場は、欧州復興基金の実現性が高まり、主要通貨に対してユーロが上伸した。週末にかけては、月末ロンドン仲値の資金フローも援軍となり一段高、ユーロ/米ドルは、5月29日(金)には先週の高値1.1145ドルまでの上昇となった。米ドル/円の週間のレンジは86銭にとどまり、やや市場の焦点から外れている。

現在の為替相場の戦略やスタンス

ユーロ/米ドルは節目の1.1000ドルを明確に上抜け、今月中旬に予定されているEU首脳会議に向け、堅調推移が続くとみている。英国では、マイナス金利の採用の可能性が高まっていること、ジョンソン英首相がEUとの交渉期限を延長しないと強硬姿勢を変えていないこともあり、ユーロ/英ポンドも底堅く推移するとみている。先週末に終了した中国の全国人民代表大会(日本の国会に相当)では、香港国家安全法を採択、1997年の香港の中国返還時に約束された、2047年までの高度な自治の原則は破られた。ここまでの米政府の対応は、香港に対する優遇税制の廃止等にとどめているが、11月の米大統領選に向け、中国批判は強まるだろう。先週に続き、オセアニア通貨の戻りは売りとみている。ボラティリティから換算する今週のレンジは、ユーロ/米ドル1.1000~1.1280ドル、ユーロ/英ポンドで0.8900~0.9130ポンド、豪ドル/円で70.00~72.50円を予想している。

竹内典弘
1990年、カナダ系の銀行へ入行し為替ディーラーとなる。HSBCでは米ドル/円のチーフトレーダーを務めるなど20年以上にわたって為替市場の第一線で活躍。現在は個人トレーダーとして自己資金を運用するほか、twitter(@yen20pl)や西原宏一さんのメルマガを通じて情報配信を行なう。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。