新型コロナウイルスによる不況をよそに、S&P500は3月中旬以降で2カ月続伸となっている。
しかし、景気の見通しは明るいものではない。新型ウイルスは依然として解決されておらず、今後深刻な不況が予想されている
このような環境下では、市場の下降局面でアウトルームする傾向のある大型株や低リスクの銘柄を、ポートフォリオに組み入れるべきである。
本稿では以下の3銘柄を紹介する。
1.マクドナルド
多くの地域で人々が外出を控える中、一見マクドナルド (NYSE:MCD)は良い銘柄ではないように考えられる。しかし、過去の歴史を振り返ると、同株が不況に強い銘柄であることが分かる。
調査会社のBaird社によると、同株は2008、2009年に大きく値を上げており、今回も同様に値を上げる可能性がある。
「マクドナルドは売上減やキャッシュフローの問題に悩むフランチャイズ加盟店を十分にサポートでき、歴史的にも不況に強い銘柄である」
また、同株をお勧めする理由として、安定的な配当が挙げられる。1976年に配当を開始して以降、毎年増配を実施している。現在、配当利回りが2.65%、四半期配当額が1.25ドルとなっている。
同株は新型ウイルス流行以前の高値から14%以上値を下げている。長期投資家にとって、今が絶好のエントリーポイントかもしれない。
2.ウォルマート
不況下においては、日常に欠かせない企業をポートフォリオに組み入れるべきである。米小売大手のウォルマート (NYSE:WMT)も、不況に強い銘柄の1つである。
4月中旬に過去最高値である133ドルを記録した後、ここ数週間で値を下げている。
大規模な店舗網とEコマースの2つを軸に据えた同社の戦略は、四半期決算を見る限り明らかに成功している。
さらに、同社は安定的に配当を支払っている。
2020年始め、同社は四半期配当を4%増の0.54ドルとすることを表明した。同社は過去46年間、毎年増配を実施している。
3.マイクロソフト
テクノロジーセクターでは、マイクロソフト (NASDAQ:MSFT)がおすすめである。
世界中で在宅勤務が加速し、同社のクラウドサービスやゲームなどへの需要が高まっている。
「新型ウイルスを受け、この2カ月間で2年分のデジタルトランスフォーメーションが起きている」と同社CEOのサティア・ナデラ氏は述べた。
新型ウイルスの影響で同社サービスのTeamsは需要が高まっており、1日のアクティブユーザー数は7500万人に達し、3月上旬の2倍以上となっている。
また、同社は安定的に配当を支払っている。配当支払いを2004年に開始して以降、配当額は400%以上増加している。
同社の配当利回りは1.12%、四半期配当額が0.51ドルとなっている。
弱気相場においては、安定的に配当を支払う企業はアウトパフォームする可能性が高い。(提供:Investing.comより)
著者:ハリス・アンワル