デジタル証券の発行・管理プラットフォームを運営するアメリカの「Securitize社」は5日、米国オンライン宝くじ「Lottery.com」のロイヤリティの支払いをブロックチェーン上で行うことに成功したと発表した。

Securitize社が提供する機能を使用し、Lottery.comの第1回目の配当がデジタル証券で支払われた。

宝くじ
(画像=月刊暗号資産)

Lottery.comのデジタル証券の保有者は、米ドルやステーブルコイン、イーサリアムなど、様々な通貨や暗号資産で配当を受け取ったという。

Securitize社によると、アメリカで認可を受けた証券代行業者がブロックチェーンを利用して配当を支払うのは初めてのことだ。

Securitize社のドミンゴCEOは、「Lottery.com社は、以前からデジタル証券の利用を進めており、第1回目のロイヤリティ支払いを我が社で実行できたことを本当に嬉しく思います」と語った。

米国で認可された証券代行業者は、証券の所有記録を維持・更新することに加えて、証券の保有者への配当や利子の支払いを同国で請け負える。

今回、証券保有者の半数以上はステーブルコインでの支払いを選んだという。

Securitize社のよると同社の支払いプロセスはオンラインのため、紙でのやり取りに比べ、大幅に効率が向上しているという。

また銀行振込を使うよりも、プロセスがはるかに効率的で合理化されたそうだ。

Securitize社は2017年に設立。

2019年12月には日本のブロックチェーン企業「BUIDL」を買収し、子会社「Securitize Japan」を開設した。

また、野村ホールディングスやSBIホールディングス傘下のベンチャーキャピタル、三菱UFJイノベーション・パートナーズなどの日本企業も出資しており、日本においても独自のデジタル証券のプラットフォームの提供を行なっている。

今年3月には不動産のクラウドファンディングの実施を発表するなど、日本での事業展開を進めている。

Securitize社のドミンゴCEOによると、「今後、不動産領域においても今回と同じ取り組みを計画している」と述べている。(提供:月刊暗号資産