6月1日、日本最大級の法律ポータルサイト等を運営する弁護士ドットコム <6027> の株価が上場来最高値となる1万0020円を記録した。3月13日の安値3035円から2カ月半で3倍超の上昇である。Withコロナ時代のニューノーマル(新常態)の一つとして「印鑑レス」が注目される中、電子契約サービス「クラウドサイン」を提供する同社に投資マネーが集まっている模様だ。

今回は弁護士ドットコムの話題をお届けしよう。

ニューノーマル「印鑑レス」が加速する!?

弁護士ドットコム,株価
(画像=umaruchan4678 / pixta, ZUU online)

「印鑑を押すためにわざわざ会社に行かなくてはならない」緊急事態宣言下の4月中旬、そんな問題がテレビのワイドショー等で取り上げられ話題となった。

多くの企業がテレワークを導入する中、安倍総理大臣は4月27日の経済財政諮問会議でテレワークを推進する施策として、対面のやりとり、押印などといった慣習・法規制を見直す方針を示した。紙や印鑑といった商習慣、民間契約、行政手続きなどを見直し、ニューノーマルとして「印鑑レス」を社会に広く普及する施策だ。

これを受けてLINE <3938> やメルカリ <4385> 、マネーフォワード <3994> 、GMOインターネット <9449> といったIT企業が印鑑の完全廃止とともに電子契約を導入する意向を示したほか、メガバンク3行も印鑑がなくてもオンラインで口座振替を設定できるサービスを共同で立ち上げている。「印鑑レス」への取り組みは官公庁や地方自治体でも見られ、たとえば千葉市では市民の申請手続きの6割超を印鑑不要とするなど、オンライン手続きの推進に積極的に取り組んでいる。

このような状況下で耳目を集めているのが、弁護士ドットコムが提供する電子契約サービス「クラウドサイン」である。

クラウドサイン、4月の導入企業数が3倍超に

弁護士ドットコムが提供する「クラウドサイン」は印刷や押印、郵送なしで個人と法人がオンラインで契約することを可能にしたサービスである。「紙と印鑑」を「クラウド」に置き換え、契約作業をパソコン等で完結するもので、契約締結のスピード化とコスト削減を実現するリーガルテックだ。