何百万人もの人々が失職し、新型コロナウイルス第2波の懸念が高まる中、なぜ住宅関連銘柄が値を上げるのだろうか。

歴史的にも非常に高い失業率を記録する中、米住宅価格は上昇しており、住宅ローンの需要が急増しているのだ。

低金利

米抵当銀行協会(MBA)によると、ローン申請件数は9週連続で増加している。これは1月下旬ぶりに高い水準である。

MBAのMarina Walsh氏は、2020年の1月から3月にかけて住宅ローンの平均的な利ざやは0.61%であり、2008年における同時期の約2倍になっていると述べた。

住宅ローン業界最大手のミスター・クーパー・グループ (NASDAQ:COOP)は28日に投資家に対して、今期の利ざやは前年同期の約3倍の3%になる可能性があると語った。

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COOP週足チャート(画像=Investing.com)

同社の株価は3月の下落から反発した後、今年の高値である14.68ドルに接近している。

住宅ローン市場が活発化している背景には、新型ウイルスに端を発したFRBによる低金利がある。

ライフスタイルの変化

新型ウイルスによって人々のライフスタイルが変化しており、住宅市場において新たなトレンドが生まれている。モルガン・スタンレーのレポートによると、新型ウイルスの流行を受け、一戸建て住宅の拡大が加速するとのこと。

同レポートでは、インビテーション・ホームズ (NYSE:INVH)の購入を進めている。同社は米国において、主に家族向け一軒家を所有し、賃貸サービスを提供している。

インビテーション・ホームズは第1四半期決算において、4月の家賃回収率が過去平均の95%以上であったことを述べた。また、その月の家賃の支払いを延期したものは2%未満でした。

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INVH週足チャート(画像=Investing.com)

同株は過去3カ月で約62%高となっている。

他方、米国内第2位の住宅リフォーム・生活家電チェーンであるロウズ・カンパニーズ (NYSE:LOW)もまた、値を上げている。新型ウイルスの影響で人々が家に留まるため、リフォーム需要が増加しているのだ。

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LOW週足チャート(画像=Investing.com)

同株は過去3カ月で約2倍となっている。

しかし、新型ウイルスによる負の側面も存在する。人々はショッピングモールやレストランに行かなくなり、オフィスは閉鎖されている。その代わりに人々は、Eコマースで買い物し、在宅で働くことを余儀なくされているのだ。

多くの企業は在宅勤務の加速により、オフィススペースを削減してコストカットできると考えている。

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SPG週足チャート(画像=Investing.com)

ショッピングセンターやアウトレットモールの保有・開発・リースを行っている米国の不動産事業者、サイモン・プロパティ・グループ (NYSE:SPG)は、年初来で約60%安となっている。

米国で最も成功した投資家の1人であるカール・アイカーン氏は最近のメディアインタビューにて、現在の最大の取引は商業用不動産市場に対する数十億ドルのショートポジションであると語った。

総括

低金利やライフスタイルの変化により、様々な不動産関連銘柄が値を上げている。最も恩恵を受けているのは、ロウズやホーム・デポ (NYSE:HD)などのホームセンターか住宅ローン業者である。(提供:Investing.comより)

著者:ハリス・アンワル