中古車や中古マンションの目利きができる場合は、中古資産を購入するのは問題ありません。しかし、初心者が中古資産を購入する際には慎重になるべきでしょう。
なぜなら、表面的には安くお買い得に見えてもさまざまなリスクがあるからです。中古資産には、一体どのようなリスクが潜んでいるのでしょうか。
本記事では中古資産のリスクや購入条件について解説します。
マンションと車のような資産は安さだけで考えてはいけない
一見すると、マンションと車はまったくの別モノのように感じられるかもしれません。しかし本質的には、「耐用年数のある減価償却資産」「中古と新品どちらも大規模なマーケットが存在する」という共通点があります。
中古品は「新品よりも安く購入できること」がメリットです。しかし、車やマンションのような資産は「安さ」だけで考えるのは問題があります。
これを理解したうえで手を出すべき!中古車や中古マンションの購入リスク
中古資産を安さだけで選ぶべきではありません。その理由は、以下のような4つのリスクがあるからです。
中古資産のリスク1:耐用年数が短い
中古車や中古マンションは新品よりも耐用年数が短くなるため、安く買えたとしても、使える期間や資産価値が続く期間は限られます。結果的に「長い目で見ると損をした」とならないよう、耐用年数を含めてどちらが得かを判断しましょう。
中古資産のリスク2:メンテナンス費がかかる
服や時計などファンションアイテムの中古品であれば、単純に「安く買えた」で済みます。しかし車やマンションなどの中古資産は、「修繕費やメンテナンス費がかかること」を忘れてはいけません。
ランニングコストが重くのしかかり、結果的に高い買い物とならないような注意が必要でしょう。ただ、初心者がランニングコストを正確に見積もることは容易ではありません。
中古資産のリスク3:買ってみないと分からない
新車や新築マンションを購入するときは、「傷みや不具合がないこと」が大前提です。もし新築マンションの購入直後に問題が発覚すれば、瑕疵担保責任(重大な欠陥が見つかった場合に売主が負う責任のこと)が問われる場合も考えられ、売り手には誠実な対応が求められます。
これを怠ると、企業の存続が危ぶまれるばかりか、社会問題にまで発展しかねません。一方、中古車や中古マンションは、品質や業者の対応が玉石混交のため「買ってみないと分からない」というリスクがあります。
中古資産のリスク4:リセールで不利
中古資産は新しいものに比べて、リセールで不利です。特に古い車や築古マンションは資産価値がなくなっていたり大幅に減っていたりするため、買いたたかれる可能性もあります。
一方新車や新築マンションは、資産価値がまだ十分残っているので「欲しい」と思う人が多く、リセールで有利です。
特に要注意なのは……投資用の中古マンション
投資用の中古マンションは、入居者がいる状態で売買される「オーナーチェンジ物件」もよくあります。オーナーチェンジ物件は入居者が生活しているため、室内の様子を確認しないまま購入するのが一般的です。
そのため「入居者が退去したときに確認したら傷みが激しく、高額な修繕費がかかってしまった」というケースもあり得ます。
内覧しないまま中古マンションを買うリスクは、車でイメージすると分かりやすいでしょう。例えば、車種や年式など書類上でも分かる基本情報だけで、実際の中古車の状態を確認しないまま購入すれば、トラブルになるリスクが高いことは容易に想像できます。
中古資産を買う条件は手元キャッシュが十分あること
中古資産は、さまざまなリスクがあることを理解したうえで購入することが大前提です。中古車や中古マンションの目利きが十分できる、リテラシーの高い人であればリスクを軽減できます。
しかし初心者の場合、価格が安いだけで中古資産を購入してしまうことは大きなリスクとなるのです。そのため、「新品にするか」「中古にするか」を十分に検討することが賢明です。
リスクを踏まえたうえで中古マンションを選択する場合は、ランニングコストが発生しても対応できるよう十分な手元キャッシュを保有しておきましょう。(提供:Incomepress )
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