過去を振り返ると、先行きが不透明な中では、安定して配当を支払う銘柄に投資すべきである。

しかし、新型コロナウイルスの影響で、ほとんどの企業は収益を損なっている。

そのため、これまで安定的に配当を支払ってきた企業も、減配や配当の停止を余儀なくされている。

2020年下半期においても、新型ウイルスの流行は終わりが見えない。米国では、一部の州の経済活動再開が中断されている。.

以下では、健全なバランスシートや豊富なキャッシュなどを有する優良銘柄を3つ紹介する。

1.ウォルマート

米小売大手のウォルマート (NYSE:WMT)は、現在の環境下で堅実な回復を見せてきた。アナリストの予想によると、同株は今後12カ月で二桁の上昇を遂げると見られている。同株は年初来ではほぼ横ばいとなっている。

UBSは先週、ウォルマートの生産性の向上やEコマースの成長などを評価し、同株を「中立」から「買い」に格上げした。

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WMT 週足チャート(画像=Investing.com)

世界最大の小売企業の同社は、株主還元においても定評がある。今年初め、同社は四半期配当を4%増配して1株当たり0.54ドルとし、配当利回りは1.8%となった。

同社は過去46年間、毎年増配を続けてきた。

アマゾン (NASDAQ:AMZN)との競争が激化する中、Eコマース事業が伸びている場合は特におすすめである。

2.マイクロソフト

多くの人はマイクロソフト (NASDAQ:MSFT)を、成長過程のテクノロジー企業として捉えている。しかし、マイクロソフトは現在の様な不確実な環境において、最も安全な銘柄の1つである。

同社はクラウドコンピューティングへの投資やOfficeの強さなどから恩恵を受けている。さらに、同社は競合と比較して、稼ぎ頭のビジネスを有している。

同社はパソコンのOSにおいて82%のシェアを持ち、ライセンス料を通じて安定的にキャッシュを獲得している。さらに、サブスクリプションサービスのOfficeも、強力な収入源となっている。

安定的なインカムゲインを望む投資家には、マイクロソフトがお勧めである。今後、どんなに不確実な環境になったとしても、長期に渡って配当を支払い続けられるだろう。

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MSFT週足チャート(画像=Investing.com)

そして、マイクロソフトはこれまで、積極的に株主還元してきた。2004年に配当を支払い始めてから、配当は約5倍となっている。

配当の伸びは、わずか34.76%という低い配当性向と、強力なビジネスモデルに下支えされている。同社は1株あたり0.51ドルの配当を支払っており、配当利回りは約1%となっている。

配当利回りは低く見えるが、同社が成長し続けている企業であることを留意すべきである。同株は過去5年間で361%のリターンをもたらしている。同社はインカムゲインだけでなく、キャピタルゲインも狙える企業である。

3.P&G

消費財メーカーのP&G(NYSE:PG)も、安定的な収益源となるだろう。現在の配当利回りは2.65%となっている。また、同社は61年連続で増配を続けている。

同社は、パンパースの紙おむつやタイドの洗濯洗剤、ミスタークリーンのホームケア製品、ヴィックスの風邪薬、チャーミンのトイレットペーパーなど、世界的に認知されているブランドを多く有し、不確実な環境下でも収益の成長を維持できる。

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PG週足チャート(画像=Investing.com)

アナリスト予想によると、医薬品や衛生製品の需要増を受けて、同社の収益は今後12カ月で2桁成長を遂げるという。第1四半期決算では、米国内売上高が過去数十年で最大の伸びを記録した。

同社の経営陣は、消費者のライフスタイルが変化しても、同社製品への需要は変わらないと語っている。

同株の配当性向は66%で、今後増配の余地がある。また、四半期配当は0.79ドルとなっている。(提供:Investing.comより)

著者:ハリス・アンワル