☆ 株式相場展望 -週報- ☆  2020/7/26(日)
                           清水洋介
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☆ 来週の相場見通し
☆ 米国市場
 先週の米国市場は米中対立の激化や決算発表の結果を受けて総じて売られるものが目立ち、軟調となった。新型コロナウイルスの感染拡大が続く中で買われ過ぎていた銘柄なども決算発表が本格化するなかで手仕舞い売りに押されるものも目立ち、売られ過ぎ銘柄をあえて買い上がるということでもなく、総じて冴えない展開となった。積極的に買い上がる材料もなく、買い戻しは入るものの上値は限られるものが多かった。

 今週の米国市場はさらに調整感が強まるという可能性もありそうだ。米中対立がさらにエスカレートするという可能性もあり、新型コロナウイルスの感染拡大が続く中で地政学リスクが拡大するとまだまだ買われ過ぎている銘柄も多いことから大きく売られるということもありそうだ。好調な決算が発表されても、既に株価には織り込まれているということで大きく売られるということもありそうだ。逆に売られ過ぎている銘柄は芳しくない決算を発表しても大きく売られることもないのだろうが、買い戻しも限られそうだ。FOMC(公開市場委員会)も開催されるが、特に変化は見られそうもなく、現状の緩和状態が変わらないということの確認となりそうだ。GDP(国内総生産)の発表もあり、改めて新型コロナウイルスの影響が取りざたされるということもありそうだ。

 今週は月曜日に耐久財受注、火曜日にS&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数や消費者信用残高が発表され、水曜日はNAR仮契約住宅販売指数が発表される。木曜日は未明にFOMC(公開市場委員会)の結果が発表され、夜にはGDP(国内総生産)速報値や新規失業保険申請件数が発表される。週末金曜日は雇用コスト指数や個人消費支出・個人所得、シカゴ購買部協会景気指数が発表される。

☆ 日本市場
 先週の日本市場は4連休を控えての手仕舞いの売り買いが主体で新型コロナウイルスの感染拡大が続く中で買い戻し一巡感からの手仕舞い売りが嵩んで冴えない展開となった。決算発表の本格化も控えていることもあり、4~6月期の業績が底となったのかどうかを確認したいということでもあり、冴えないものが目立った。新型コロナウイルスの感染拡大が続いており、先行きに対しての楽観的な見方も薄れており、冴えない展開となった。

 今週の日本市場は海外株安円高、米中対立の激化を受けて売り先行となりそうだ。ここまで買われ過ぎていた銘柄も決算発表を前にしての手仕舞い売りに押されるものも見られそうで冴えない展開となるものが多くなるのだろう。4連休中の「GoToキャンペーン」の状況なども特に企業業績にプラスに働くということでもなさそうで、株式市場全体としても大きく下押すことになりそうだ。

 今週は月曜日に法人企業統計や全産業活動指数、景気動向指数が発表され、火曜日には企業サービス価格指数が発表される。木曜日は商業動態統計や貿易収支が発表され、週末金曜日は完全失業率や有効求人倍率、鉱工業生産指数、自動車生産台数、自動車輸出台数、消費動向調査、住宅着工統計が発表される。

☆ 一目均衡表 テクニカル分析
・NYダウ
 遅行スパンがローソク足を上回っており、25日移動平均線や基準線も上回っているので堅調な地合いが続いていると見えるが、「ダブルトップ」となった可能性もあり、25日移動平均線や基準線のサポートを確認する場面もありそうだ。さらに調整感が強まると75日移動平均線のサポートを確認するような場面も出てきそうだ。
 予想レンジ  25,200ドル~27,000ドル

・ナスダック指数
 25日移動平均線や基準線にサポートされた形だが、ここを下回ると一気に雲や75日移動平均線の水準まで調整となる可能性もありそうだ。いったんここから反発となっても21日の高値を抜けないと「三山」となって調整が大きくなるということもあるだろう。
 予想レンジ  9,600pt~10,800pt

・日経平均
 高値圏での保ち合いが続いており、調整となっても25日移動平均線や基準線にサポートされて堅調な地合いが続きそうに見える。ただ、日本市場が連休中に海外での日経平均先物が大きく下落しており、逆に言えば一気に25日移動平均線や基準を割り込むと雲の上限や75日移動平均線までの下落もあるということだ。
 予想レンジ  21,500円~22,800円

・日経ジャスダック平均
週末(と言っても水曜日だが)に25日移動平均線や基準線を抜けた。ただ、逆に週初に軟調となると25日移動平均線や基準線に上値を押さえられたということになり、いったん雲のサポートを確認するようなことになるのだろう。
 予想レンジ  3,380円~3,450円

・ドル円
 保ち合いが続いていたが週末に一気に下値を試す動きになった。RSIやストキャスティックスには下値余地もあり、直近の安値を下回って来ているので下値模索という状況が続きそうだ。
 予想レンジ  105.0円~107.5円

Investing.com
ナスダック指数(画像=Investing.com)

(提供:Investing.comより)

著者:清水 洋介