ブロックチェーンなど最先端テクノロジーを駆使し、経済活動のデジタル化を推進する株式会社LayerXは29日、国内外で急速な盛り上がりを見せているデジタル通貨やスマートシティ、パブリックブロックチェーンなどの研究開発に注力する「LayerX Labs」の開設を発表した。
LayerX Labsで取り組む主なテーマは以下3点だ。
- デジタル通貨・決済
- スマートシティ(特に、組織やサービスをまたぐデジタル化)
- パブリックブロックチェーン
次世代型の行政サービスやスマートシティの構想は先日政府から発表された方針でも言及されており、実現が大きな政策課題となっている。
また中国が水面下で試験運用している中央銀行デジタル通貨(CBDC)は各国に大きなインパクトを与えており、日本銀行もCBDCの研究を本格化させるために新たな専門組織が設立するなど、経済活動をデジタル化させる動きが進展してきている。
LayerXはデジタル化を実現するために、サイロ化されたシステムからの脱却や複数システム・サービスを横断した新たなプラットフォームが必要であると考え、この点においてブロックチェーンを実装する機会があるとしている。
同社は「全ての経済活動を、デジタル化する」というミッションの実現に向け、これまでイーサリアムのアップグレード版である「イーサリアム2.0」の研究や、次世代ブロックチェーン「Zerochain」「Anonify」などといったソフトウェア開発にも取り組んできた。
また三菱UFJグループと協業するブロックチェーンを活用した次世代型金融取引サービスの「Progmat」や、三井物産やSMBCなどと協業し次世代型アセットマネジ面事業に関わるなど様々な知見を蓄積してきている。
LayerXは発表で、今後ブロックチェーンの社会実装を推進するために、長期的な研究開発領域の柱を明確に選定し、外部からの知見を迎え入れることが必須であると指摘。そのため、LayerX Labsは行政機関や中央銀行、学術機関、民間企業と共同で研究開発を進めていくために開設したと語っている。
今後LayerX Labsは、各機関との共同研究はもちろん、学術論文の執筆やオープンソースコミュニティへの貢献、アドバイザリーボードの設置、ニュースレターなどを通した研究成果の発信を行なっていくとしている。(提供:月刊暗号資産)