☆ 株式相場展望 -週報- ☆ 2020/8/3(日)
清水洋介
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☆ 来週の相場見通し
☆ 米国市場
先週の米国市場は決算発表が本格化するなかで買われるものと売られるものがはっきりとするような展開だった。新型コロナウイルスの感染拡大が続く中でFOMC(公開市場委員会)でも特に政策に変化は見られず、金融緩和継続の安心感はあったものの逆にさらに緩和が進むということもなく、特に材料視されなかった。政府が打ち出した経済対策もすんなりと決定するということもなく、米中対立もいっこうに収まらないということで買い難さが見られ、冴えない展開となるものも多かった。一方でGAFAMを筆頭に半導体関連銘柄などハイテク銘柄が好調な決算を発表して買われナスダック指数は堅調となるなどまちまちとなった。相場全体としての方向感は冴えないが個別に大きく買われるものが見られるという状況だった。
今週の米国市場は買戻しや好決算に反応した買いが一巡となって上値も重くなりそうだ。主要な経済指標の発表があるのだが、新型コロナウイルスの感染拡大が続くというなかでは期待通りの回復が見られるということでもないのだろうし、さらに感染拡大が進むということになれば雇用などへの影響も出て景気後退懸念が一気に進むということになりそうだ。積極的に買い上がるには先行きに対する安心感が見られるかどうかということであり、一部の銘柄の好決算だけでは上値も重くなるのだと思う。
今週は月曜日に建設支出、やISM(米サプライマネジメント協会)製造業景況感指数が発表され、火曜日には製造業受注、水曜日はADP全米雇用リポートや貿易収支、ISM非製造業景況感指数が発表される。木曜日は新規失業保険申請件数が発表になり、週末金曜日は雇用統計や卸売売上高・在庫が発表される。さらに土曜日未明には消費者信用残高が発表される。
☆ 日本市場
先週の日本市場は引き続き買戻ししか買いが入らない状況で好調な決算を発表しても買われない銘柄なども見られ、逆に芳しくない決算が発表されると大きく売られるという展開だった。新型コロナウイルスの感染拡大が止まらないことから先行きへの警戒感が強まり買えない銘柄も多くなっており、売られないまでも買われないという状況が続いた。週末になると、新型コロナウイルスの感染拡大が週末にさらに広がるという懸念もあって手仕舞い売りを急ぐ動きになって大きく下落、下値目処と見られた22,000円を大きく割り込むような展開となった。
今週の日本市場はとりあえず先週末の大幅下落の反動はあるのかもしれないが、買戻し一巡となったものから売り直されるという状況は続きそうだ。新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない限り、先の経済状況の悪化は否めないということで買える銘柄もなく、空売りが積み上がらない限り大きく下げることになりそうだ。買われ過ぎ銘柄も好調な決算を発表しても売られるという状況であり、売られ過ぎ銘柄に底堅さが見られるかどうかというところだろう。空売りが積み上がって下げ渋るようであればしっかりと戻すのだろうが、空売りがさらに減少するということになれば、下値を試すことになるのだろう。
今週は月曜日にGDP(国内総生産)や軽自動車販売台数、新車販売台数が発表され、火曜日は都区部消費者物価指数(CPI)やマネタリーベースが発表される。木曜日はオフィスビル市況、金曜日は家計調査や毎月勤労統計、外貨準備高、景気動向指数が発表される。
☆ 一目均衡表 テクニカル分析
・NYダウ
25日移動平均線や基準線にサポートされているが、ストキャスティックスは底値圏にあるもののRSIはまだ下値余地も大きく、いったんは雲や75日移動平均線のサポートを確認することもあると思う。
予想レンジ 25,200ドル~26,800ドル
・ナスダック指数
高値を伺う展開だが「トンボ」となって反転を示唆している。RSIやストキャスティックスまだ上値余地もあるが、ここから調整となると「三山(三尊)天井」ということなって、調整が長引くということになるだろう。
予想レンジ 9,600pt~10,800pt
・日経平均
週末に雲の中に突っ込んできた。今度は雲にサポートされるかどうかということなのだが、RSIやストキャスティックスはまだ下値余地もあり、75日移動平均線までの調整となりそうだ。
予想レンジ 21,500円~22,500円
・日経ジャスダック平均
25日移動平均線から放れて雲の中に突っ込んできた。それでもまだRSIやストキャスティックスには下値余地もあり、雲の下限や75日移動平均線のサポートを確認するような場面もあると思う。
予想レンジ 3,250円~3,450円
・ドル円
大きな下落となった。保ち合いが長かっただけに一方向に動き始めると大きなうごきになるのだろう。当面は下値を試す動きが続きそうだ。
予想レンジ 104.0円~106.0円
(提供:Investing.comより)
著者:清水 洋介