日々是相場 -夕刊-   2020年8月21日(金)
日経平均   22,920.30 円 △ 39.68 円
≪東証一部≫
売買高    9億1,028万株
売買代金  1兆6777億0900万円
値上り銘柄数 1,330 銘柄
値下り銘柄数 718 銘柄
騰落レシオ(25日) 100.45 % △ 3.98 %
為替 1ドル=105.56 円

☆ 市況概況 ☆

米国株高を受けて買い先行も週末の手仕舞い売りに押される

 米国株が堅調、特にナスダック指数が大幅高となったこともあり、買い先行となった。節目と見られる23,000円を超えて始まり、買い気配から始まるものが見られるなど大きく上昇しての始まりとなった。ただ、寄り付きからの買い戻しが一巡となると、23,000円を超えたということでの売りや週末の手仕舞い売り押されて上げ幅縮小となった。さすがに23,000円を割り込むと買い戻しも入ったが堅調ながらも上値の重い展開となった。

 昼の時間帯も特に材料はなかったのだが、先物に買い戻しも入り、後場に入ると戻りを試す動きからの始まりとなった。ただ、前場同様に寄り付きの買いが一巡となると手仕舞い売りに押されるという状況で、前場の安値水準まで上げ幅を縮小し、指数は小動きとなった。週末ということで手仕舞いの売り買いが中心で大きく方向感が出るということでもなく、最後は手仕舞い売りも嵩んで安値引けとなった。

 小型銘柄は幕間つなぎ的に値動きの良さなどが好感されて買われるものが見られ、総じて堅調だった。東証マザーズ指数は大幅高、二部株指数や日経ジャスダック平均も堅調だった。先物はまとまった売り買いは散発的に見られ、指数を動かす場面もあったが、持高調整の売り買いと見られ、追随するような売り買いは見られず、方向感を出す場面は少なかった。

 23,000円を超えると買えないという状況が続いている。売り急ぐ動きもなく、買い戻しが入ると下げ渋りはするものの、買い戻し以外に買いも入らず、方向感が見られない。新型コロナウイルスの感染拡大が続いている以上は買えない状況であり、買えないから空売りが積み上がり、下がらなくなっているということだろう。ちょっとしたきっかけで大きく下落することもありそうだ。

☆ テクニカル分析 ☆

日経平均
今日も陰線となって、下値を試す動きが続いていると見てもいいのだろう。まずは25日移動平均線や基準線のサポートを確認することになるのだろう。

☆ あれやこれやと一言 ☆
相変わらず閑散とした相場展開となっている。こうしたときによくみられる現象だが、朝方は米国株に反応して大きく動くものの、後場に入ると全く動かないという状況だ。高値圏での保ち合いだが、何かの材料待ちということでもなく、買い戻しが途切れれば一気に下がることになるのだろう。

値持ちは良いのだが上値は重く、やはりどこかで大きく下落することになるのだろう。これまで、例えば2015年の夏の相場などでも高値で保ち合いとなった後、大きく調整となったのだし、一気に買い戻しを急ぐような動きとなった後が怖いのだろう。

上がるわけがないと思っている人が多いから下がらないという不思議な現象となっている。米国株もバブルとなっている銘柄もみられ、業績面からの見直しはどこかで行われるものと思う。

いったん何かのきっかけで大きく下がると今度は買い戻しが一巡となって売り方の回転も効いてくるのではないかと思う。少なくともここから大きく買い上がるだけの材料もなく、冴えない展開が続くのだろう。

Investing.com
日経平均と騰落レシオ(画像=Investing.com)

(提供:Investing.comより)

著者:清水 洋介