☆ 株式相場展望 -週報- ☆ 2020/8/30(日) 清水洋介
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☆ 来週の相場見通し
☆ 米国市場
先週の米国市場はジャクソンホールでのパウエルFRB(連邦準備制度理事会)議長の講演で金融緩和が継続されるということが確認され、素直に好感して買われた。積極的に買い上がるほどの材料でもなかったのだが、売られ過ぎ銘柄などの買戻しもあり、そして買われ過ぎ銘柄の買戻しも見られ、総じて堅調となった。しン型コロナウイルスの感染拡大が止まったとの楽観的な見方も多く、ナスダック指数やS&P500指数が最高値を更新するなど最後まで堅調だった。
今週はさすがに週末の雇用統計など主要な経済指標の発表もあり、目先的な過熱感が出てきそうだ。実際に景気が回復しつつあるのかどうかという問題も含めて、黒人差別の問題や中国の問題など米大統領選挙を控えていろいろな課題もあり、景気回復への期待も行き過ぎとなってくるのではないかと思う。強気な見方が増えてきただけに、買戻し一巡となると調整が見られるのではないかと思う。長期金利の上昇などがあると一気に調整する場面もあるかもしれない。
今週は火曜日に建設支出やISM(米サプライマネジメント協会)製造業景況感指数が発表され、水曜日はADP雇用リポートや製造業受注が発表される。木曜日は労働生産性や貿易収支、新規失業保険申請件数にISM非製造業景況感指数が発表され、週末は雇用統計の発表がある。
☆ 日本市場
先週の日本市場は上値は重いながらも下げ渋る展開だったが、週末に安倍首相の退陣が伝えられると一気に急落、大幅安となった。それでなくても買い気に乏しい相場で買い方とすれば買戻ししかないのではないかというような感じだっただけに、ショック安となったものと思われる。米国株高などへの反応も鈍く、足元の業績を見て売られ過ぎ銘柄の修正高はあるものの、買戻し一巡となったものから売られるという感じだった。
今週の日本市場も引き続き上値の重い冴えない展開となりそうだ。これまでの24,000円台回復などは、何だかんだといって「アベノミクス」の効果ということなので、コロナ禍での景気後退からの脱出が期待されるところでの「政局の混乱」が嫌気される場面もあるだろう。「アベノミクス」の次が期待されるが、「決められない政治」となる可能性もあり、「長期政権の後のバブル崩壊」も懸念される。
今週は月曜日に鉱工業生産指数や商業動態統計、自動車輸出台数や自動車生産台数、住宅着工統計、消費動向調査などが発表され、火曜日は完全失業率や有効求人倍率、法人企業統計、軽自動車販売台数、新車販売台数が発表される。水曜日はマネタリーベースが発表される。
☆ 一目均衡表 テクニカル分析
・NYダウ
それほど大きく上昇するわけでもないが堅調な地合いが続いている。2月、3月の暴落前の水準まで戻してきており、ナスダック指数やS&P500などが最高値をつけているなかで堅調な地合いが期待される。ただ、移動平均線や基準線からの乖離も大きくなっており、RSIには上値余地もあるが、ストキャスティックスは高値圏にあり、そろそろいったん25日移動平均線や基準線までの調整があるのだろう。
予想レンジ 27,500ドル~28,800ドル
・ナスダック指数
最高値更新となっている。さすがに上値の重くなっている銘柄も多く、買い疲れ感も出てきそうだ。RSIは上値余地もあるが、ストキャスティックスは高値圏にあり、ちょっとした材料で一気に25日移動平均線や基準線まで調整となりそうだ。
予想レンジ 11,000pt~11,800pt
・日経平均
週末の大きな下落の反動が期待される。25日移動平均線や基準線にサポートされて戻りを試すというよりは下値固めとなるか、一気に75日移動平均線まで調整となりそうだ。
予想レンジ 22,000円~23,000円
・日経ジャスダック平均
戻り高値更新となっていたが、週末に大きく売られたRSIやストキャスティックスは高値圏からの調整となりそうで、25日移動平均線や基準線を割り込んで75日移動平均線まで調整となるだろう。
予想レンジ 3,400円~3,550円
・ドル円
ちょっとした波乱となっている。75日移動平均線に上値を押さえられた形であり、今度は25日移動平均線や基準線を割り込む場面もありそうだ。
予想レンジ 105.0円~106.8円
(提供:Investing.comより)
著者:清水 洋介