日々是相場 -夕刊-   2020年8月31日(月)

日経平均   23,139.76 円 △ 257.11 円c ≪東証一部≫
売買高    13億4,148万株
売買代金  2兆3508億6900万円
値上り銘柄数 1,605 銘柄
値下り銘柄数 492 銘柄
騰落レシオ(25日) 100.33 % △ 8.34 %
為替 1ドル=105.58 円

☆ 市況概況 ☆

大幅安の反動高も上値は重い

 週末の米国株が堅調となったことや大幅下落の反動から買い先行となった。特に買い上がる材料もなかったが、安倍首相退陣を受けての混乱も特に見られないということもあり、いったんは買い戻しを急ぐ動きとなって、先週末の暴落前の水準まで戻りました。ただ、積極的に買い上がるということでもなく、あくまでも買い戻しが主体という雰囲気でした。

 昼の時間帯は特に材料もなく、後場に入ると買い戻し一巡から手仕舞い売りに押されて上値の重い展開となった。それを受けて買い気にとぼしいところで買い戻し一巡から売られるものも多くなり、上げ幅を縮小した。大きく下押すということでもなく、23,000円を割り込むまで売られるということもなかったが、相変わらず買い戻しだけで買い気に乏しい展開だった。

 小型銘柄も買い戻し主体と思われたが大きく反発となるものが多くなった。東証マザーズ指数や日経ジャスダック平均は大幅高、二部株指数も堅調だった。先物はまとまった売り買いも少なく、いつものように目先筋の小掬い商いが中心となっていたようで、指数を大きく方向付けるようなことはありませんでした。

 相変わらずという感じだが、バフェットが商社株を買っているというニュースもあって大きな上昇となった。割安銘柄を買うのは当たり前ではあるのだが、動かないと動かないという今の相場を如実に表している。これを機に買われ過ぎ銘柄が売られ、売られ過ぎ銘柄が買われるという展開で、指数は冴えない展開となるのだろう。

☆ テクニカル分析 ☆

日経平均
しっかりとしたが、上ヒゲも長く、依然として上値の重い展開が続きそうだ。さらに75日移動平均線や雲の上限のサポートを確認するような動きは見られるだろう。

☆ あれやこれやと一言 ☆
安倍首相退陣のニュースへの反応も一過性となった。確かに首相が誰になってもそう変わるものでもないということだろう。政権が代わるということになると、先の民主党政権のように経済が停滞するということもあるのだろうが、特に政権が代わるということであれば、特に政策の変更もないのだろうし、官僚主導には違いないのだから特に変わりはないと思う。

ただ、新型コロナウイルスの感染拡大が一服となった感じで、特に経済へのダメージが伝えられていないが、元に戻ったという業種などが少ないのだから、まだまだ経済の停滞は続くということだろう。

「新生活様式」に絡んだお金の流れの変化もあるのだろうから、その流れの変化に連れて、現状の株価が割安なのか割高なのかということになる。バフェット氏が商社株を買ったといって慌てるということもないように、既に「私も買っています」というようにしたいものだ。

このコラムでもいつものように「割安株を買いましょう」ということで何度も商社株、特に三菱商事(8058)などは取り上げているが、本来の投資ということで考えれば、商社株だけでなく、ここで何度も述べているような銘柄に注目してもいいということだろう。

Investing.com
日経平均と騰落レシオ(画像=Investing.com)

(提供:Investing.comより)

著者:清水 洋介